米FDA、日本のニプロ製針の回収要請 人体に悪影響の恐れ
【ワシントン共同】米食品医薬品局(FDA)は26日、医療器具メーカー、ニプロ(大阪市)社製の「フーバー針」と呼ばれる注射針について、人体に悪影響が及ぶ恐れがあるとして回収を要請したと発表した。健康被害は報告されていないという。
日本の厚生労働省によると、今回のFDAの措置は、使用条件を通常に比べ厳しくした場合の試験結果を受けたもので、日本国内では問題は起きていないとしているが、対応をニプロ社に求めた。
ニプロ社は「日本でも回収も含めて検討している」としている。同社製のフーバー針の国内でのシェアは約6割という。
フーバー針は、病気で点滴などを繰り返す患者らに使われる。あらかじめ患者の皮下に埋め込んだポートと呼ばれる器具に針を刺すが、FDAによると、この際にポートの素材であるシリコーンが削り取られ、患者の血管に入る恐れがあることが分かったという。
FDAによると、昨年10月に日本のニプロ社の施設で調査した結果、60~72%の針に問題があった。回収対象は2007~09年に製造された針で、合計200万本になる見通し。
コメント:
幸いにも日本の患者さんに被害は出ていないようだ。でも放置しておけば、被害の発現可能性は高まる。
平均的な意味でだが、特に日本人よりも手先の不器用な米国人医療スタッフではな(苦笑)。
(患者さんにとって)より高い安全性を!という観点から、1度、回収せざるを得ないだろう・・・。
ただ、よくこんなことを見つけたなと「感心」している。
なお、もし今回の回収直後(あるいは、厳重注意喚起・指導のみで、回収までされなくとも)に、米国製の「注射針」が急に幅を利かすようになるなら(日米はじめ、世界各国での米国製の「注射針」のシェアが拡大するようになるなら)、私は問題にするぞ。