日本:新型インフルワクチン接種の最新評価 | 医学ニュースの深層

日本:新型インフルワクチン接種の最新評価

 厚生労働省は20日、新型インフルエンザの国産ワクチン接種を最優先で受けた医療従事者約2万2千人を対象に国立病院機構が実施した安全性調査で、424人(2%)から副作用報告があり、このうち入院や入院相当の重い副作用は6人(0・02%)だったと発表した。

 6人の症状は動悸や嘔吐などで、特別に注意喚起が必要な副作用はなかったという。

 厚労省によると、これまでに一般の医療機関で接種を受けた推定450万人での副作用報告は795人(0・02%)、このうち重い副作用は54人(0・001%)で、今回の数値はこれらを大きく上回った。厚労省は「医療従事者がより詳細に報告しているためで、今後の安全性を検討するための基礎的なデータとなる」としている。

 424人のうち、337人は接種との因果関係が「あり」、63人は「なし」と考えられ、24人は「評価不能」という。


(共同)



コメント:


 先のWHOの発表の新型インフルワクチン接種後の副作用発現率は、「一般人の世界標準」の値では、0.01%。日本では、0.02%。ということで、まあ、そう変わりは無い

 ただし、日本の医療従事者では、なんと2%、重篤な副作用でも0.02%と、更に多い。


 また、日本では、18日までで8人が死亡だから、新型インフルワクチン接種後死亡率は、約0.0002%か・・・。ただし、高齢者・基礎疾患ありというくくりなら、この数値は更に悪くなる。一方、日本の新型インフルエンザ死亡率は、0.00002%(私の11月16日の記事;WHOの疫学週報最新号)、最新の厚生労働省公表データ(次の記事)では、0.0007%。




1.最新のWHO報告では、日本での、新型インフルワクチン接種後死亡率は、新型インフルエンザに罹って死ぬ人のおよそ10倍。

 一方、最新の厚生労働省公表データ(次の記事)では、新型インフルエンザ患者の死亡率は0.0007%。これなら、患者死亡率と新型インフルワクチン接種後死亡率は、ほぼ変わらないか、ほんの少々だが、前者のほうが多いような傾向にある。


 まあ、物凄いズレですな。なぜ、WHO発表と厚生労働の発表は、ここまで違うのかな(笑)?


2.新型インフルワクチン接種後死亡は、今のところ既報の私の記事で何回も書いているように、高齢者・基礎疾患ありに限定されている。

 

 以上のことから、リスク・ベネフィットの観点から、基本的に、「第1波」のワクチンは、無理してまで打たなくていいでしょう。ただし、中学生未満と妊婦、基礎疾患ありの方は、打つことがいちおう推奨されるが、高齢者での基礎疾患ありは、前から提案している「精査」の結果が出るまで「中断」でいいかもしれない。


 そして、なるべく早く、私の政策(ここでも書いている)の実行のための予算措置と実行を!「民主党+財務官僚」&厚生労働官僚の担当官へ・・・。