今年のノーベル物理学賞の明暗 | 医学ニュースの深層

今年のノーベル物理学賞の明暗

◇「光通信の父」受賞逃す

 (ノーベル賞選考委員会の)アカデミーはカオ博士に先立つ基礎研究の一つとして、西澤潤一・元東北大学長(83)の業績にも触れた。西澤さんは20~30代のころ、光通信の3要素(半導体レーザー、光ファイバー、受光素子)を考案した。「光通信の父」と言われ、国内外の著名な賞を多数受けた。特に、世界最大の学会である米電気電子学会(IEEE)はこうした業績をたたえ、「20世紀の天才の一人」と絶賛し、ニシザワ・ジュンイチ賞を創設した。

 西澤さんが所長を務めていた東北大電気通信研究所の矢野雅文所長は「カオ博士より西澤先生の方が早く業績を上げ、国際的にも認められている。ノーベル賞の選考委員会の評価の仕方が違うのだろうか。ものすごく残念の一言に尽きる」と語った。西澤さんは「基本的なことは我々が成し遂げた。(カオ博士に)おめでとうと言いたい」と述べた。【田中泰義】・・・毎日新聞



コメント:


 今回の結果は、ちょっと、いくらなんでも?だ。

ノーベル賞の選考では、たまに?がみられるとはいえ・・・。


 基礎研究よりも、応用させたほうが、すばらしいのか?

そんなはずは、あるまい。

 ただ、昨年、基礎理論で日本人3人が物理学賞を授賞した。

西澤先生は、このわりを食ったとみるのが、一番正しいかもしれない。



 ところで、上記の研究(基礎、応用)は国際的にも、多大な社会的インパクトを与えた。 この調子なら、iPS細胞の山中先生は、生理・医学賞を、いずれ取るとは思うが、実用化(「リサーチツール」として世界中で幅広く使われることでいいが・・・)まで、こぎつけないと、だめかもな。


 おそらく、その場合は「ラスカー賞(基礎医学部門)」のときとは、若干、「授賞理由(テーマ)」がずれるかも。3人目は、実用化に大きく貢献した人を入れてのものになるかもしれん。


 さて、今日は「化学賞」か。