今やらねばならないこと;新型インフルの24歳死亡 国内最年少、基礎疾患なし | 医学ニュースの深層

今やらねばならないこと;新型インフルの24歳死亡 国内最年少、基礎疾患なし

 沖縄県は15日、基礎疾患のない新型インフルエンザ患者の女性(24)=同県南風原町=が死亡したと発表した。厚生労働省によると、国内の死亡患者では最も若く、基礎疾患のない患者の死亡は大阪府の男性(45)に続き2例目。国内の死者は感染疑い例を含めて14人となった。

 県によると、女性の直接の死因は、くも膜下出血。女性は8月26日から発熱し、医療機関を受診して簡易キットでA型と診断された。治療薬リレンザを使ったが発熱は続き、呼吸困難も起きたため、同31日に再度受診。ウイルス性肺炎の発症が認められ、緊急入院した。

 その後、人工呼吸器などで集中治療を行ったが、症状は改善せず、15日午前11時すぎ死亡した。(47Nesw)



コメント:


 上記の報道によれば、この若い患者さんには、リレンザが投与されていたそうだが、経口投与ではなく、最近の記事で紹介したように、リレンザを「静注」していたら、どうだったか?


 紹介したケースでは劇的な効果をもたらした。

(そのLancet論文は、9月4日には閲覧可能)。


 むろん、すべてにあてはまらないが、投与方法の少しの変更で、そのような効果が現れるのは他の様々な疾患治療でも、そうである。


 ただし、今の時代、能書きに書かれてあること以外の方法(未承認の方法)を用いるには勇気がいる。でも、ほかに手立てがない緊急の場合、患者さん(あるいは家族が代わりになる場合はある)に、インフォームドコンセントをとって、同じクスリの投与法を変えるくらいは、許可してもいいのではないか?


 新型インフルのワクチンでは、これから、他の新薬ほどのきちんとした臨床試験を経ずに、いきなり膨大な「人体実験」(といっても過言でなかろう)が行われるではないか・・・。


 当然、野放しにしろとは言わない。ただ、新規の治療法について、ある程度しっかりしたデータ(まだ不十分だが)があるとき、現場に、柔軟な裁量を認めて欲しいなと。