メタボ健診の受診率25% 周知不足、実施態勢強化が課題 | 医学ニュースの深層

メタボ健診の受診率25% 周知不足、実施態勢強化が課題

 40~74歳を対象にした2008年度の特定健診、通称「メタボ健診」の受診率は、
18政令指定都市の国民健康保険加入者のうち、
データが整っていない京都、神戸、広島を除く15政令市の平均で25%にとどまっていることが24日、
共同通信の集計で分かった。

 国が掲げた12年度までの目標値は65%だが、08年度は初年度ということで、

市町村の取り組みが遅れている実態や実施状況に格差があることが浮き彫りになった。


 特定健診は腹囲や血圧、血糖値などから、

心筋梗塞などのリスクが高いメタボリック症候群を早期に発見し、

保健指導で医療費を減らす狙いで始まったが、

周知不足などから受診率が伸びなかったとみられる。


 受診率が低いと、後期高齢者医療制度への支援金増額などの罰則が科される可能性もあり、

今後自治体の多くは実施態勢の強化など受診増に向けた対策が大きな課題となりそうだ。

 政令市の状況をみると、特定健診の受診率は、仙台市の49%が最も高く、唯一4割を超えた。


次いで千葉(36%)、さいたま(35%)、新潟(30%)の順。

このほかの市はいずれも10~20%台。


 今回判明した受診率は、07年度まで住民対象に実施されていた

「基本健診」の受診率に近い自治体が多く、半分程度に下がった自治体もあった。(共同)



コメント:


 周知不足って言うけれど、こんなもんだと思いますよ。

それに、メタボ検診で医療費は減らせません。

逆に増加しますよ。これは、医療経済学の国際常識です。


 識者は、たとえば、高額な医療費がかかる心筋梗塞患者の総医療費が、

「予防医療の推進」によって減らせると思ってるのでしょうけれど・・・。


 そうは、ならないのです。残念ながら。


 医療費削減を第1にするのではなく、

「まともな医療にはお金がかかる」という現実を認識し、

医療・福祉には、国民合意の下で更に税金をつぎ込むことが望ましいでしょう。


人々のQuality of Lifeの向上のために何をすべきかを第一義に考えるべきです。