医療業界の摩訶不思議(連載するか否かは気分次第)
読者の薬剤師さんから、直前の記事にコメントいただきまして・・・。
コメント欄で返事するより、他の方々も知っておかれたほうが良い事項を含むので、
本篇に書きます。まあ「特許の話の記事」に直接は関係ないですが。。。
下記のようなコメントでした(注:少しだけ業界用語は補足してあります。)
「ジェネリックメーカー・・・いわゆる「ゾロのメーカー」が ハワイに家族をつれていったり、新社屋を建設したり、スポーツ施設を作ったりと、、、納得いきません。私たちは、ゾロ変更のために時間と労力をかけて、(報酬が)3点ですよ(=30円)。たったの!!」
コメント:
今、厚生労働省の肝いりで、医療費削減の錦の御旗の元に「ジェネリック医薬品」が台頭しています。皆さんも、TVのCMなどで散々、眼にするでしょう。
まず、(特許切れの)ブランド医薬品と同等の効果・安全性を示し、安いといううたい文句ですが・・・。
同等の効果が、一番?なのです。だって、患者さんでの長期観察の結果、同じだと証明されているものは、非常に少ないですし。
それと、安い・・・それほど安いくなるわけではない。特に日本の「ジェネリック医薬品」の場合。
だから、多くの医師は、まあ、「ジェネリック医薬品」でもいいか・・・患者の希望もあるし・・・とか使うにしても、消極的です。まあ、ゾロメーカーから、お金を貰っている「積極推進派の医師」もいますがね。
私ですか?基本的に積極的ではありません。
患者さんにとって「安物買いの銭失い」になる可能性が高いものがまだ、多々ありますし・・・。
・・・で、こういうときに、プロの薬剤師さんの登場です。
特に長期間の服用になる場合は、彼らに相談します。
まあ、私も研究で医薬品を創っている関係上、そうは、引き下がりませんがね(笑)。
ただ、医師も薬剤師さんも、ここまで労力かけても、この国では経済的には報われません。
本当はね。薬の処方は、プロの薬剤師さんが主導でやれるようになればいいのですが(医師とも相談の上でですが)・・・。ただ、まあ、医師会の御年寄は・・・そんなもん「医師の処方権」の侵害だ!許さんと、凄い剣幕ですわ。今後も課題でしょう。
ここで、話変わって、冒頭の読者さんの意見・・・「ゾロ会社の社員の贅沢三昧」か・・・(笑)。今は、「開発型の医薬品メーカー」より、ゾロ会社のほうが、おおむね儲けています。株価をみていてもわかります。
まあ、私の個人的な意見ですがね。私は「他人が汗水たらして創った業績・製品(知の結晶)を、平然とパクリ、気楽で良い生活をしてる奴ら」が大嫌いです。
まあ、こういう奴らが「勝ち組」なんでしょうがね・・・。
私は、世界に通用する「価値組」でいたいと思います。