塩野義がインフル新薬を発売 10年めど、大流行に備え・・・に関するコメント
このところ、「インフル」の話ばっかりで、すみません。
まるで「インフル・ブログ」だな(笑)。
では、ブログ記事200本目記念ということで「インサイダーの(投資)情報」を(笑)。
まず、新聞記事(日経)から。
塩野義製薬は2010年をめどにインフルエンザ治療薬を日本市場に投入する。すでに最終的な試験を実施しており、年内に厚生労働省へ申請し承認を得たうえで発売する。治療薬は現在、実質的にスイスの製薬大手ロシュの「タミフル」など2種類しかなく、大流行に備えて供給体制の拡充が急務となっていた。第一三共も開発を進めており、国内各社の相次ぐ参入で、治療の選択肢も増えることになる。
新薬は注射剤で、投与には医師の診察と処方が必要となる。タミフルでは発症から48時間以内の服用が必要とされているが、新薬は48時間以上が過ぎた後の投与でも効果を期待できるのが特長。研究所での試験結果では毒性が強い「H5N1型」の鳥インフルエンザウイルスにも効果があったという。
コメント:
塩野義製薬のは「ペラミビル」というやつ。15分間の点滴1回ですむ。
2007年にアメリカのバイオベンチャーから、日本・韓国・台湾での販売権を買い取ったもの。H5N1にも効果があるって?・・・あのね(笑)、タミフルやリレンザでも、効果はあるよ。だから、今、求められてるのは、それらに耐性のあるウイルスにでも効果があるもの。この薬には、そこまでの実力があるのかは???。
しかも、順調に日本での審査が進んでも、ようやく2010年後半に使える。
一方、第一・三共製薬のは、CS-8958(開発コードネーム)。
1日1回の「口内噴射」でOK(なお、タミフルやリレンザは1日2回で、5日間の服用)。これも、上記の薬と「実力状況は同じ」。
それで、富山化学工業のは、T-705(開発コードネーム)。
タミフル・リレンザと違って、ウイルスの増殖そのものを抑制する働きをもつ。
しかし、早くて(かなり順調に進んでも)、使えるのは2011年後半。飲み薬です。
試験では、全体として、タミフルよりも、治療効果が高いようだが・・・。
まっ、このタイミングだから、各社は、「株価対策」で必死ですな。
繰り返すけれども、今、求められてるのは、タミフルやリレンザが効かないウイルスにでも効果があるもの。上記の薬には、そこまでの実力があるのかは???。そういう薬が出るころには、タミフルやリレンザ耐性のウイルスが、季節インフルであれ、新型であれ、多くなってしまってる可能性が高いから・・・。
まあ、でも、「必死のパッチ」の臨床的工夫によって、ある程度、使い物にすることはできるでしょうけれどね・・・。ただ、どうも、みている限り、上記の薬は、我々が提案するような「モノ」ほどではないな・・・。
まっ、前にも書いたように、特に「インフルエンザ」と戦う武器は、いくらあっても良い。
ただ、製薬企業っていうのは、余りにも、リスクが高すぎて「この種の薬」の開発に力は、あまり入れない。最も力を入れるのは、「メタボ」対策の「くすり」!