看護師の臨床研修の義務化をと言う厚労省検討会の「問題点」 | 医学ニュースの深層

看護師の臨床研修の義務化をと言う厚労省検討会の「問題点」



 厚生労働省の「看護の質の向上と確保に関する検討会」は6日、中間とりまとめを行い、
看護師の卒後臨床研修について「義務化を視野に実施内容や体制について早急に検討し、
実施に移すべきだ」と提言した。
同省は今後、別の検討会で詳細を詰め、看護師臨床研修の普及をめざす。

 同省は2004年に到達目標などを定めた研修指針を策定したが義務化はせず、

実際に指針に沿った研修を行う病院は一部にとどまっている。

 中間とりまとめは、養成学校で習得する能力と、

臨床現場で求められる能力の乖離(かいり)を指摘。

新人看護師の負担が過重で早期離職の一因となり、看護師不足につながっていると分析した。

その解消のため「すべての新人看護師が指針に沿った研修を受ける体制の構築が重要」と明記。

研修病院への財政支援も必要とした。 (日本経済新聞)


コメント


医学部医学科などの他に、某一流大学の看護学科で、

大学卒・院卒の看護師の養成教育の1端担っている私としては、

上記のような提言には首をかしげる。


大卒看護師で、臨床で何年勤めてるか?

一般には知られていないな。

結婚して辞めたり、まあ、臨床で働いても5年くらいが最長だ。


仕事を続ける方々でも、臨床からは離れて、大学の先生になったりする。

医師の世界では大学の教官は臨床・研究・教育をこなさねばならないが、

看護の先生のほうは、ほぼ教育のみで、研究・・・学位をとるためしかしないね(笑)。


なんのために、短大を廃止して大学に格上げしたんだろう?

もう看護の大学化が始まって20年くらいになるし、今も雨後の竹の子のように

看護大学だけは増えている。


このあたりに、いい加減メスを入れるべき時期だ。