骨粗鬆症(胡椒少々)の新薬候補!
大阪大学と米国立衛生研究所(NIH)は共同で、
骨がもろくなる骨粗しょう症の新しい治療薬候補物質を見つけた。
マウスの実験で骨の破壊を約4割に抑制できた。
効く仕組みが既存薬と異なるため、併用すれば骨折予防につながるなど症状を大幅に軽減できるという。
高齢女性を中心に国内で約1000万人の患者がいる骨粗しょう症の
根本的な治療に道を開く成果だ。英科学誌ネイチャー(電子版)に9日、掲載された。
骨の中では古い骨を壊す破骨細胞と、骨を新しく作る骨芽細胞がバランスを取りながら働いている。
年をとるとこのバランスが崩れ、骨の破壊が進むと骨粗しょう症になる。
阪大のチームは、免疫抑制剤として海外で臨床試験の最終段階まで進んでいる薬に、
S1Pと同じ仕組みで働くものがあることに注目。
この薬を骨粗鬆症のマウスに投与したところ、 骨の破壊が6割軽減されることがわかった。
この薬は、冬虫夏草の成分をもとに作られたもので、S1Pより強い働きをもつ。
コメント
コレ、授業で紹介するときに、鼻がつまってたんで「骨粗鬆症」を
「胡椒少々」と言ってしまいました。ネタではありません(笑)
さて、真面目に・・・。
優れた研究だと思います。
ただし、免疫抑制剤として開発されていることも考えると、
実際にこの薬が臨床応用された場合、易感染性が問題になってくるかもしれません。
実際、お年寄りに使われることが多いでしょうから余計に。
肺炎へのリスクはもちろん、結核などの既往歴のある方には注意が必要になるかも。
それと・・・特許の問題。
「免疫抑制剤として海外で臨床試験の最終段階まで進んでいる薬」・・・
開発新薬の新しい効果を見つけたのは阪大。
でも、元々の薬は海外のもの。
臨床的には追加適応がとれるでしょうけど、
阪大は、うまく当該企業と交渉しないと、ダメ。