iPS細胞研究の日本の現状
また難しい話題で、すいませんが、読売新聞記事から・・・
「様々な細胞に変化できる「新型万能細胞(iPS細胞)」を作製した京都大の山中伸弥教授は25日に開かれた文部科学省の会合で、2008年の国内と海外のiPS細胞研究の進み具合を振り返り、「1勝10敗くらいで負けた」と語った。その上で、「日本の研究者ネットワークの推進が急務」と強調した。科学技術振興機構によると、主な科学誌に08年に掲載された国別のiPS細胞関連の論文数は日本の1本に対し、米国が8本、ドイツが1本だった。米科学誌サイエンスは、今年の科学研究成果の1位にiPS細胞関係を選んだが、山中教授は「評価されたのは、米国のハーバード大が病気の患者の皮膚などからiPS細胞を作製した成果。政府の素早い研究費の支援を受けたのに、日本の研究者はふがいない」と述べた。今年iPS細胞関連に同省から45億円の研究費が投じられた。これに対し「5年後、10年後に革新的な研究が出ればいいのでは。焦燥感にかられ競争意識で研究をするのはどうか」と疑問を投げかける研究者もいた。」
「日本の研究者はふがいない!」・・・そのとおりです。ただし山中先生の、この言い方が気に入らない方・・・末文の研究者・・・がいるようですね(笑)。
この方は誰かは知りませんが、物凄い「言い訳」を言ってます(笑)。・・・こういう言い訳を考えるのは、だいたい「iPS細胞特需」で潤ったのに成果を全く出せていない重鎮研究者でしょう。おまけに「戦略研究」と「萌芽研究」の区別もできないようですね。後者なら、そういう物言いも良しですがね。
異例な(日本としては)巨額研究費は、一体、何のために、誰の血税から出ているのか?自覚してもらいたい!
なお、今、iPS細胞関係で多額の研究費を貰っている人々の研究計画(3年~5年)の内容の多くは、もはや海外勢が論文化してしまったので恐るべきスピードで「研究の不良債権化」が進んでいます。来年は、この状況が加速すると思います。だから、そういう「研究」は、少なくとも見直すべきです。
また、iPS細胞だけに特化させた超多額な特別研究費は山中先生以外には、むしろ、もう止める荒業も検討してもいいでしょう。
また、iPS細胞だけに特化させた超多額な特別研究費は山中先生以外には、むしろ、もう止める荒業も検討してもいいでしょう。
そのかわり、今後5年~10年のあらゆる医学系の科学研究では、リサーチツールとしてのiPS細胞を用いた研究も行うことをほぼ必須にする。
そして、iPS細胞は京大(あるいは理研)から無償供与させ、研究計画内容と推進状況の厳格でオープンな審査により、メイン研究の研究費のほかに年間1000万円~数億円を追加で出す。そして、優れた研究成果を出せた研究者には更に特別ボーナスが出る。・・・という仕組みを導入することが一番、良策だと思います。
今のオールジャパンの皆様は、星野JAPANクラスの選手で、しかも骨折している状態といえましょう。イチロー(山中)を中心に、新たに上記のようなシステムのもとで「サムライJAPAN」を再編成すべきです。