このあたりの里では、春に収穫する玉ねぎ、夏から秋に収穫のなす、
そしてスイカなどの野菜を栽培することが多い。
私も、以前は、玉ねぎやナスをそれぞれ三年連続で栽培したことがある。
野菜の栽培には人手が必要になる。
特に、植えるときと収穫のとき、ひとりでは間に合わないので、
いまは、米麦栽培となっている。
野菜を栽培することで、野菜どろぼうの存在を知った。
どろぼう連中は、巧妙に野菜を盗む。
二種類のどろぼうがいる。
このあたりの住民とプロの盗人だ。
このあたりの住民のどろぼうについては、詳しく書かないでおきたい。
私は、偶然、野菜を盗んでいるところを目撃したが、
怒るほどの量ではなかったし、盗みグセは直らないだろう。
問題は、プロの盗人だ。
彼らは、野菜に詳しい。
家庭菜園以上の知識があり、収穫直前に盗む。
盗人連中は、栽培初期から野菜畑を観察していて、
農家が収穫する直前に犯行を実行する。
盗人が巧妙なのは、収穫時期だけではない。
盗む量だ。
農家が警察に通報しない量、または、警察が捜査しないであろう量を知っていて
逮捕されない量だけ盗む。
だから、例えば、玉ねぎだったらキャリー2から4ケースくらいを
それぞれ複数の畑から盗むのだ。
また、同じ犯人だと思うが、春は玉ねぎ、夏はスイカというように
適当な時期に、適当な量を盗む。
それも毎年だ。
警察は、農家に冷たいので、「玉ねぎをキャリー2、3箱分盗まれた」と通報しても本格的な捜査をしない。
それゆえ、農家は、警察に通報しても無駄だと知る。
だから、盗人はプロになり、農家は毎年、野菜を盗まれる。
田舎は治安がいい、などウソだ。
のどかな田園地帯は、プロの野菜どろぼうの標的になっている。