Le mans 24時間レース追悼、報告、御礼 | レーシングドライバー井原慶子のおもいっきり行こう!

Le mans 24時間レース追悼、報告、御礼


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Le mans 24時間レース追悼、報告、御礼


ル・マンではいろいろあったから、British greenに癒される。ル・マンからUKへ。まず最初にルマン24時間レースの序盤に起こったクラッシュで亡くなったサイモンにご冥福をお祈りします。



今年のルマン24時間レースは嵐のようなレースだった。出場選手の大多数が荒れたWeather conditionからスピン、コースアウト、超一流ドライバーでもクラッシュが続出。マカオ、モナコ、ポーなどたくさんの公道難コースのレースを経験してきた...けれど、これ以上難しいコンディションのレースは今までのレース人生で経験したことがなかった。



私たちガルフレーシングミドルイーストのマシンには、原因不明のバイブレーションが発生し、決勝スタート10時間半後の午前1時30分リタイアした。レギュレーション上交換しても良いパーツはすべて3度も取り換えた。レーシングカーはバイブレーションや熱問題とは常に付き合っていかなければならないけれど、これだけ大きなバイブレーションは経験したことはない。制限時間一杯、3度目の全パーツ交換を終えて走り出そうとすると、なかなか壊れることのないホイール装着部品が突然破損して今度はタイヤを取り付けられない状態になった。チームスタッフ総動員で10時間近くも修復作業をしてきていざ走り出そうとしたら、まるでル・マンの主が「走るな!」と言わんばかりのアクシデントが続出。



レースウイークの流れは悪くなかった。しかし、決勝当日は、チーム全員ベストを尽くしたが、自分達の力ではどうしようもできない機運を感じた。




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6月初旬に行われた開発テストからレースウイークまでの間にルマンにてFIA国際自動車連盟の次年度安全基準を決めるミーティングセッションを持った。私が乗るプロトタイプのマシンのサイドインパクト等については細かく説明し、安全基準改定に向けて前進したと思う。しかし、今回のサイモンの死を経て、GTカーのより高い安全性追及に向けてきちんと考え貢献したいと思います。次回はブラジル戦。残りすべてのレースで完走したい。そして表彰台に立ちたい。




日本から応援メッセージをくださった皆さん、急きょJ-Sportsに加入して応援してくださった皆さん、修復作業中急いでピットガレージの正面応援席に日本国旗を持ってきて励ましてくれた皆さん、海外から応援に来てくっださった皆さん、本当にありがとうございました。おかげで自分自身のコンディションは整っていました。今後ともどうぞ応援よろしくお願いします。photo by Satoshi Noma/IMC