今、素敵な洋館が取り壊されている。
戦前からの洋館、今から建築することは不可能。
過酷な相続税の国、日本。そのせいで多くの立派なお屋敷が消えてマンションに変わり街並みの美しさが消えていく。

私は豪邸に住んだ事もないしこれからも住む事はない。
しかし、和洋にかかわらず建築的にも素晴らしい文化遺産といえる。
相続税が無ければ残していける気がする。
3代相続が続いたら全て無くなる。そんな国から脱皮していかねば継続した物事が築けず場当たり的な今の政治になる。

日本人は四季折々の草花や食材、移り行く景色を見て穏やかで平和で感受性豊かな、そして柔軟性に富む民族性があり、さまざまな国の文化を日本流にして生きてきた。
今回の震災からもその感受性が脈々と受け継がれてきたことが良く分かった。

時として自然の猛威で潰される事もあるが、人的な事で故郷の原風景を失くしていく事は避けたい。
都会地であっても故郷で原風景は存在するし、してきたはず。
今取り壊されていく写真のお屋敷が無くなることは私の故郷が壊されていくような気がする。
$楽器屋のひとり言-小寺邸