陰陽師の作家、夢枕獏氏の小説サイコダイバーシリーズの『魔獣狩り』読み出して30年近い。今夜、先日発売された最終巻を読み終える。
荒唐無稽ながら最も謎に満ちた日本の古代史をテーマにやはり謎の現代史に繋がっていくこの小説、読み始めはエロ、グロなのかと思いきや、私の想像している日本古代史に近い為、読み続けた。

出てくる人物も武術の達人で善か悪の区別がつかないのも魅力的で読んでしまった。
卑弥呼の謎、秦の始皇帝が不老不死の薬を見つけるように命じた徐福の謎、それに空海の謎がからみながら全く別のシリーズの主人公同士が出会い物語が発展していくエンターテイメント小説。

数十年も読み続けた馬鹿が今夜読みきる。何冊かは表紙の不気味さで家内に処分されてしまった。
長かったけれど終わると淋しい気がすると思う。特に登場人物の文成仙吉と猿翁に逢えなくなるのも。
この本、あえて皆さんにお薦めはしない。

しかし夢枕さん、よくぞ30年近く引っ張ってくれたね。物語はほんの数年間なのに。