煙草と美学

昨日から煙草が大幅値上げ。
30数年前に禁煙した私には分からないが、これを期に禁煙する人は増えるのだろうか？

自分自身がスモーカーの頃、外国映画のスター達の煙草の吸い方の格好良さに憧れた。
ハンフリー・ボガード、ポール・ニューマン、ケリー・グランド、ショーン・コネリーなどが映画の中でエレガントにある時は男っぽく吸う仕草。
女優も煙草の吸い方でその役柄を演じていた。

動きの中の美学はなかなか真似出来ない。
普段見かける煙草を吸っている人達。美学を感じない。
ダンヒル、デュポン、カルチエなどのブランドはライターでも有名だった。私の父もかなりコレクションをしていたが全て人にあげてしまった。漆や螺鈿の細工のものもあった。
シガレットケースから煙草を出し、これらのライターで火をつける映画の中のスター達の一連の動作に憧れたのだろう。

アクション映画や西部劇などでは主役はマッチで火をつける。
それも、格好良かった。
私の友人のアメリカ人はマッチをつけて2人までで一旦火を消して、3人目には新たに火をつける。
これは、開拓時代、夜煙草を吸うとき、マッチの火を見てインディアンが矢をつがえ3人目に矢をいるので誰かが死ぬからという縁起から来ている風習と教えてくれた。
これは戦場でも常識らしい。

私の知るご婦人でマッチをすり、煙草に火をつけ吸う姿の本当に素敵な方がいた。
こんな風に出来る方になかなかお目にかかれない。
これは、お酒を飲む姿にも当てはまる。
単なる酒飲みより少しは日本男性も格好つけよう。

煙草を吸わない分、私も飲んだり食べたりする姿に気をつけよう。
歳も歳だし。