8月10日(火)から16日(月)までの一週間、第9回目の『六甲ミュージックフェスティバル』という下記のピアノレッスンセミナーを行っている。
私が事務局長、家内が事務であるが、これは表向き。私は小間使いというのが実態である。
なにしろこの9年間夏休みを返上して手伝わせているので偉そうに言えない。(この2年ほどでやっと収支はトントン。当然私たちは無料ボランティア)

先生はフランスから国立ニース音楽院の元教授のオディール・ポワッソン、国立パリ高等音楽院元教授でエコールノルマル教授のアンリ・バルダの両先生。
オディール先生は南フランスで“カリスマ先生”として高名だった。
アンリ先生は天才的なピアニストだが、演奏回数も少なく”幻の巨匠”とか“神秘のピアニスト”とか呼ばれている。
二人とも国立の音楽院は定年している。

二人の指導スタイルは根本は同じだが好対照の指導法。
オディール先生は徹底的に体の使い方によるピアノからの音の出し方、テクニックから曲を指導していく。
その教え方は生徒の横に座り、体を触って筋肉の動きをチェックしながら行う。女性の指導者しか出来ないが、日本で云われている「脱力奏法」はこういう風に指導すれば出来るのだ。という見本を見せてくれる。
彼女の指導を見て、嘗て私もアメリカンフットボールなる野蛮なスポーツの監督・コーチの経験から正しい体の使い方が音楽にも必要と再認識した事がある。
アンリ先生は作曲家的な感性から曲の全体的な流れと構成を話しながら指導していく。
男性ゆえオディール先生の様には出来ない。

指導中とにかく二人ともよく歌う。
歌いながら、しかも実際に演奏もしながら音のサンプルを聞かせてくれる。素晴らしいサウンド。とてもまねは出来ないが、それに向かって欲しい。
二人の共通の言葉は「しっかり耳で聞くこと。聴こえているのと聞くのとは違う」と云う事。

オディール先生には小中学、高校生、大学生やテクニックでお悩みの部分をお持ちの方に最適。
アンリ先生は曲の構成やアナリーゼによる演奏技法を学びたい方が向いている。

二人とも私の長い友人。
有りがたいのは、二人とも出稼ぎ根性で来ていない。しかも教えだしたら止まらない。
それで、レッスン時間を1時間30分に設定。それでも延びることしばしば。
一昨年まで、神戸市関連の会場を借りていたとき。そこは美術館関連なので閉まる時間が早いときは大変だった。
とにかく熱いレッスンをしてくれている。

お近くの方はぜひ、聴講にお越しください。
受講される方も大歓迎です。