人間の五感を頼りにしなければならない芸術や料理などは質(値段ではない)が高く本物といわれるものは受けないようだ。
多分モーツアルトよりもサリエリの方が受けていたと思うし、今、最高の絵画といわれる作品を描いた画家も不幸な人生を送っている。ゴッホ、カラバッジオ、モジリアーニなど揚げればキリが無い。
もし現在の価格で売れていたら画家達もバッハやベートーヴェン、シューベルトも大金持ち。

しかし、その時代の人々で彼らを評価できる人も少なかったのだろう。
今もそれは同じ。特に日本では。
偽者と云うのではないがパチモンの音楽家や料理(吉兆みたいな)が評価がある。
誰と云うと嫌われバッシングを受ける可能性があるので言わない。
新聞、雑誌などの評判よりも自分の五感で選んで欲しい。

芸術は特に時間と時代を超えて評価され残っていくもの。
今の流行が100年後残るのだろうか?
今のヒット曲の楽譜が出来る頃に人気が落ちだし、弾けるようになった頃には誰も聴く気がしないと云う事が多々ある。
絵画の部類でもリトグラフで人気があった作家は何処に行った。

良い悪いと好き嫌いは違う。
たとえば美人だが好きではないとか美味しいが好きになれないと云うように。
いい音楽家やいい画家だけど好きになれない、こういう評価や感覚も持って欲しい。

若い人々、子供達に有名なお店で高いから美味しいに違いないというような大人になって欲しくない。
学校や受験のための勉強の出来るのと頭の良いのとは違う。
頭の良い人は感性が高く、表に出さなくとも人を思いやる心を持ち合わせているはず。
五感を鍛え、心ある大人になって欲しい。