昨夜、BSで、舞台劇の『シラノ・ド・ベルジュラック』を放送していたので見てしまった。
主役はケヴィン・クライン(名優の域に入って来た)、今まで映画でホセ・ファーラー、ジェラルド・ドパーデュの名演技を見て来た。対象外だがコメディーで原題を置き換えたスティーブ・マーティンの“いとしのロクサーヌ”というのも有った。
ケヴィン・クラインは彼等よりも軽めのユーモアーのある、シラノを演じていて、それなりに素晴らしかった。
残念なのはロクサーヌ役のジェニファー・ガーナーの品のなさと演技力の無さだった。

このシラノと云うキャラクター、私の大好きな人物像。正義感溢れ、体制に迎合しない、強いものに媚びず、弱い者の味方と言えるだろう。芸術家的なキャラクターは違うが、西郷隆盛のような欲の無い人物と言えば分かりやすいかも。

しかし、こういう人物は体制側からは煙たい存在だ。
しかも、彼は約束した事は守り、生涯、報われない恋をロクサーヌ(このヒロインの鈍感さに少々腹が立つ)に捧げ、死んでいく。
今は無い新国劇にこのシラノを扱った芝居が有ると聞いている。本国のフランスでは、ジャン・ポール・ベルモンドが舞台で演じて大喝采だったとも聞く。両方とも見てみたい気もする。

この架空の人物、何となく実際にいた様な気にさせられる。
私は男性としての彼の生き方に共感を覚え、私の好きな物語です。
お正月には、持っているホセ・ファーラーの『シラノ・ド・ベルジュラック』を見よう。

若い方達には、何の話か分からない事を書いていると、思われているでしょう。
しかし、少しでも興味が湧いた方は、機会があればDVDで見て下さい。