大正生まれの、私の両親の世代。
学歴や育ちには関係なく、色々な事を知っている方に多く出会った経験がある。
最近、昭和世代の両親の親達は、高学歴、高収入の方でも知識や教養を無視している方が多くいる。
その人たちにとって子供は自分を引き立たせるアイテムの一つなのか?子供のお金をかけているようでかけていない。

あるピアノの先生から聞いた話ですが、その生徒さんは電子ピアノを使っており、上達しにくいので母親にピアノの購入を薦めたら帰って来た答えは「先生、いいピアノを買っても私持ち歩けないし人に自慢できませんものね」と言われた。
彼女はベンツで送り迎え、何時もケリーバッグを持って、服は超ブランド品だそうだ。「家で電子ピアノを使っていても、上達させるのが先生のお仕事でしょう」とも言われたそうだ。

上記の母親は極端な例ですが、昨年から、全ての楽器の販売が全国的に暴落しており、小さい町に楽器屋が無くなっている。たまにピアノの話でも電子ピアノか中古ピアノ、それも、10万円台の話が出る。
私がこの仕事に入った当時、私の初任給は3万8千円だった。その当時、音楽教室の生徒の父親の給料は7万円程度だったと思う。それでも「子供のピアノに中古は嫌だ」と当時20万から30万のピアノをローンで購入されていた。
子供に対する愛情の持ち方が今とは違っていたような気がする。

ピアノを習うのは、ピアノを通じて音楽という抽象的な時空間を感じて、芸術性や美しさを理解し、それを楽しめるような教養を身につけるためのものだと思う。
ピアノは下手でもコンサートを楽しみ、素晴らしい音楽家と巡り会える楽しみを持ち、それを語り合って楽しめるようになるためだと思う。高学歴も高収入とも関係はない。

知的にスポーツや芸術を楽しんだり語ったりするのは、心のお洒落をする事のような気がします。
高価なブランド品を身につけたり、高級車に乗ったりする事が、お洒落では無い。
マスコミに紹介されている音楽家や芸術家、料理屋やレストランが本物か偽物かの判断が出来る人間になれるように、お子様を導いて欲しい。

ちなみに、前期の先生は、その母親のお子さんを破門されたそうです。
だけど、私も昭和生まれの駄目世代かもしれない。