バレンボイムのマスタークラスを受けているのは、Devid Kadouch(デヴィッド・カドーシュ)と云う、天才ピアニスト。当時17歳(現在21歳)。
彼は私の親しいオディール・ポワッソン先生の元でニース音楽院に学び、本来なら受験年齢に満たないが、オディール先生が交渉し13歳でパリ高等音楽院に最高位で入学、話題になった。

このDVDの時にはマスタークラスも終了し、スペイン王立音楽院でバシュケロフに学んでいた。
このスペイン王立音楽院、我々はあまり聞かないが、オディール先生やアンリ・バルダから聞くと、今世界で最難関の音楽院らしい。
デヴィッドから聞いたら、生徒総数40名、バシュケロフのクラスは2名と言う事。この時、一人だけ日本人の女性がオーボエでいると聞いた。

彼は13歳でイツアーク・パールマンに認められ、世界ツアーを一緒にした経験を持っていた。現在も彼と時々共演している。

オディール先生から、「私が見て来た生徒で最高の天才がいる。彼の面倒を日本で見てくれない。彼は21世紀を代表するピアニストになるはずだから」と言われ、17歳の彼を呼び、コンサートを行なった。素晴らしい性格の少年で我々夫婦を「お父さん、お母さん」と呼ぶ関係になった。
彼のコンサート、親しい楽器店でも行なってもらい、各所で大好評だった。

その後、このDVDのオーディションに受かったと喜んでメールが届いた。
決しておごり高ぶらない彼の性格。一昨年イタリアで逢ったニコライ・デミデンコも彼の実力を絶賛していた。その後、イタリアからニースに行き、オディール先生の自宅に泊めてもらい、デヴィッドのご両親にお世話になった。彼の両親は私達夫婦の名前が『Otousann & Okasan』と思っていたらしく、お互い大笑いした。
音楽ファンの方達、この名前を覚えておいて下さい。


写真はデヴィッドのお宅で、彼の両親とオディール先生ご夫妻。ちなみに、彼のお父さんもオディール先生のご主人も名前がミッシェルでした。日本人のオバサンは愚妻です。