林田学監修:薬事法違反事例集

林田学監修:薬事法違反事例集

今までにあった薬事法違反の行政指導事例などを集め検証していきます。

【2026.2.2】

 

♦消費者庁が、大阪ガス株式会社に対し、家庭用燃料電池「エネファーム」の販売を巡る不適切な表示について、景品表示法違反のおそれがあるとして2025年12月に行政指導を行っていたことが分かった。

♦対象となったのは、大阪ガスの完全子会社である大阪ガスマーケティングが行っていたエネファームの販促活動で、リフォーム等を検討する顧客に対し、付け替えによるメリットを示す金額を過大に表示していた。

♦大阪ガス側は、当該行為に管理職の関与はなく、組織的な不正ではなかったとしているが、景品表示法違反のおそれがあると認識し、2025年3月27日に消費者庁へ報告していた。(>>>2025年3月31日薬事法ニュース

♦大阪ガスは、影響を受けた顧客に対しては、本来提示すべきだった年間光熱費との差額分を補償しており、再発防止策の徹底と信頼回復に努めるとしている。

 

*リソース Yahoo!ニュース(MBS NEWS) 1/29配信

【2026.2.2】

 

♦消費者庁は1月29日、特定継続的役務提供業者であるスリムビューティハウス株式会社(東京都港区)に対し、特定商取引法に基づく行政処分を行ったと発表した。

♦消費者庁によると、同社はエステ契約において、「当社の骨盤ダイエットは、医学的根拠に 基づいて独自に開発した施術」などと勧誘、契約意思がない旨を示した消費者に対しても、収入状況などを聞き出しながら執拗に勧誘を続けるなどの行為をしてた。

♦また、同社の商品である「エンザイムフローラ」等の定期購入について、「エステを受けながら、プロテインを飲めば、代謝が上がるので、もっと痩せる」などと勧誘し、さらに、本来は役務提供契約の解除に伴いクーリング・オフや中途解約が可能であるにもかかわらず、あたかも解約できないかのように告げていた。

♦消費者庁は同社に対して2026年1月30日から4月29日までの3か月間の業務停止命令を下した。

♦また、同社の代表取締役に対しても同期間の業務禁止命令を下した。

 

※リソース 消費者庁 特定継続的役務提供業者【株式会社スリムビューティハウス】に対する行政処分について 1/30

【2026.1.30】

 

♦厚労省は1月28日の中央社会保険医療協議会(中医協)総会において、2026年度診療報酬改定に向けた個別改定項目を提示した。

♦オンライン診療については、情報通信機器を用いた診療の施設基準を見直し、適正な実施を確保する観点から、指針遵守の可視化や広告規制への対応を求める方針が示された。

♦具体的には、オンライン診療を実施する保険医療機関に対し、「オンライン診療の適切な実施に関する指針」の遵守状況を確認するためのチェックリストを、医療機関のウェブサイト等に掲示することを新たに施設基準に追加する。

♦あわせて、医業等に関する広告については、医療広告ガイドラインを遵守することを明確化し、ウェブサイト作成時には「医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書」を参考とすることを求める。

♦さらに、患者が医師と同席するオンライン診療(D to P with D)を評価する遠隔連携診療料については、対象疾患を拡大するとともに、在宅患者や入院患者に対するオンライン診療を評価する新たな区分を設ける方針が示された。

♦その他、オンライン診療における電子処方箋活用の推進・情報通信機器等を用いた外来栄養食事指導料の見直し・情報通信機器を用いた医学管理等の評価の新設なども提示された。

 

※リソース 厚生労働省 中央社会保険医療協議会 総会(第 645 回)議事次第 1/28

【2026.1.30】

 

♦厚労省は26日、患者がオンライン診療を受ける専用の施設である「オンライン診療受診施設」の創設に伴う制度設計や手続について、社会保障審議会医療部会に提示した。

♦本制度は、2026年4月に施行される改正医療法に基づく措置で、改正によって「オンライン診療」が医療法に位置付けられるようになる。

♦オンライン診療受診施設は、医療法にて、患者がオンライン診療を受ける専用の施設と位置付けられ、診療所よりも簡素な要件・手続のもとで整備可能となる見通し。

♦あわせて、「オンライン診療の適切な実施に関する指針」が省令に引き上げられ、違反に対しては都道府県知事等の是正命令等が可能になる。

♦オンライン診療受診施設の設置者は、設置後10日以内に都道府県へ届出を行うこととされる

♦広告規制については、オンライン診療受診施設等についても、オンライン診療を行う医療機関が広告可能とされている事項を広告できることを明確化する方針が示された。

♦また、オンライン診療基準の遵守に必要な事項も、広告可能事項に加えられる見通し。

♦オンライン診療受診施設における法令違反や運営が著しく不適正と認められる場合には、施設所在地の都道府県が立入検査や是正命令等を行うことが想定されている。

 

※リソース 厚生労働省 第124回社会保障審議会医療部会 資料 オンライン診療について 1/26

【2026.1.27】

 

♦厚労省は23日、再生医療等の安全性の確保等に関する法律に基づき、「コージンバイオ株式会社 埼玉細胞加工センター」(埼玉県坂戸市)に対し、改善命令を下した。

♦厚労省は同センターの立入検査を2025年9月に実施。

♦再生医療に用いられる特定細胞加工物の製造区域において、管理基準を超える菌が繰り返し検出されていたにもかかわらず、逸脱時に必要な報告や清浄化措置を行わず、製造を継続していたことが確認された。

♦このほか、原料の供給者や規格を規定していない、受入試験の未実施、年1回実施すべきとされる特定細胞加工物の品質照査の未実施、品質不良発生時の記録作成漏れ、定期的な自己点検の未実施など、複数の法令違反が認められた。

♦本件の発端は、同センターで加工された細胞を用いた再生医療を受けた患者1人が、2025年8月20日、投与中に急変し死亡した事案で、同省は同年8月、関連する細胞加工物の製造停止を命じる緊急命令を出していた。(>>>2025年9月1日薬事法ニュース

♦ 改善命令の内容は、製造区域の清浄管理の徹底、管理基準を逸脱した場合の対応手順の順守など、管理体制の是正を求めるものとなっている。

 

※リソース 厚生労働省 再生医療等の安全性の確保等に関する法律に基づく改善命令について 1/23

【2026.1.23】

 

♦帝人の子会社であるジャパン・ティッシュエンジニアリング(J-TEC)は22日、同社が製造販売する再生医療等製品の自家培養軟骨「ジャック」が1日付で新たな適応症である変形性膝関節症への保険適用が認められたと発表した。

♦ジャックは、患者自身の健常な軟骨細胞を培養して作製するゲル状の人工軟骨で、日本で初めて軟骨欠損の修復を可能とした製品として、2013年から外傷性軟骨欠損症などを対象に使用されてきた。

♦変形性膝関節症は、加齢や外傷などにより軟骨が損傷・摩耗し、関節の変形や疼痛を引き起こす疾患で、国内の患者数は約1000万人と推定されており、高齢化に伴い増加傾向にある。

♦これまでの治療は、薬物療法や運動療法、人工関節置換術や骨切り術などが中心で、軟骨そのものを修復する根本的な治療法は限られていた。

♦今回保険適用となったのは、運動療法などの保存療法で症状が改善せず、かつ軟骨欠損面積が2cm²以上ある変形性膝関節症の患者で、欠損部周囲に縫合可能な軟骨が残っている症例が対象となる。

♦臨床試験では、ジャックを移植した部位が治療後52週時点で正常な軟骨と同様の組織で修復されていることが確認され、膝機能評価指標(WOMAC)においても比較試験の対照製品であるヒアルロン酸ナトリウム注射製剤よりも有意な改善が示された。

♦安全性面では重大な有害事象は認められず、自家細胞を用いることから拒絶反応のリスクが低いと考えられるとしている。

♦J-TECは今後、安定供給と情報提供体制を強化し、数年以内に年間1000人規模の患者への提供を目指す。

 

※リソース 株式会社ジャパン・ティッシュエンジニアリング プレスリリース 国内初の軟骨修復が可能な変形性膝関節症治療法へ 自家培養軟骨「ジャック」が変形性膝関節症で保険適用 1/22

【2026.1.22】

 

♦厚労省は1月20日、「研究用」と称して販売される検査キット等が、薬機法上の体外診断用医薬品に該当するかどうかの判断基準を明確化するガイドライン(案)を公表した。

♦本ガイドラインは、新型コロナウイルス感染症の流行期に、未承認の「研究用」抗原検査キットが一般消費者向けに流通し、承認済み検査キットとの判別が困難であった状況を踏まえ、これらを無承認無許可医薬品として取締まる目的で策定。

♦体外診断用医薬品への該当性は、「研究用」「診断には使えない」といった表示の有無のみで判断せず、製品の標ぼう事項や広告表現、販売方法等から、一般の消費者が診断目的で使用すると認識するかどうかを総合的に判断するとしている。

♦対象となる疾患は新型コロナ感染症に限られず、インフルエンザ、性感染症、がんの罹患リスク判定なども含まれ、検体の種類についても唾液、尿、血液などを問わない。

♦ガイドラインでは、製品の容器やチラシ等において、「陽性の場合は医療機関を受診」など検査結果に応じた行動を促す記載、疾患名の使用、スクリーニング目的をうたう表示などをしていた場合は、体外診断用医薬品に該当し得るとした。

♦また、「安心」「安全」といった表現や、自宅使用を想定した図示など、一般消費者の使用を想定させる表示がある場合も、「真に研究用」とは認められないとしている。

♦一方で、研究機関のみを対象に広告・販売されるなど、明らかに研究用途に限定された製品については、本ガイドラインの対象外とし、流通を妨げるものではないとした。

♦同日、同省は本ガイドラインのパブコメの募集を開始。

♦パブコメの募集期限は2月19日までで、ガイドラインの通知は3月上旬予定としている。

 

※リソース 厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課  1/20

研究用と称する検査キット等の体外診断用医薬品の範囲に関する ガイドライン(案)について(概要)

研究用と称する検査キット等の体外診断用医薬品の範囲に関するガイドライン (案)

研究用と称する検査キット等の体外診断用医薬品の範囲に関するガイドライン (案)に関する御意見の募集について

【2026.1.16】

 

♦2025年1月14日、国民生活センターは、消費者に注意を呼びかけるため、医薬品のインターネット通販における定期購入に関する注意喚起を公表した。

♦同センターによると、全国の消費生活センター等には通信販売の定期購入に関する相談が引き続き多く寄せられており、なかでも医薬品のネット定期購入に関する相談が増加している。

♦相談内容には、「1回限りだと思って購入したが定期購入とわかったので解約したい」、「返金保証があるから購入したのに、保証を受けるには条件を満たす必要があった」といった典型的な定期購入トラブルに加え、「使用したら体調が悪化したので解約したい」といった相談もみられる。

♦同センターによれば、医薬品のネット定期購入に関する相談件数は2021年度以降増加傾向にあり、2021年度は325件だったが、2024年度は10月末時点で1,085件に上っている。

♦年代別では60歳以上が全体の約8割を占めており、高齢者を中心に被害が広がっている状況がうかがえる。

♦同センターは、定期購入であることを認識しないまま申込みをしているケースや、返品・解約条件等が分かりにくい点を問題として挙げている。

♦また、医薬品を使用して体調不良が生じた場合であっても、通信販売の契約条件を満たさなければ、直ちに解約や返品ができない点も問題視している。

♦同センターは、購入前に定期購入の有無や最低購入回数、解約・返品条件を十分に確認するとともに、広告表示や最終確認画面を保存しておくこと、必要に応じて薬剤師や医師に相談することが重要だとしている。

 

※リソース 国民生活センター ネットで手軽に買えるけど「やめられない」?! 医薬品のネット通販による定期購入にご注意! 1/14

【2026.1.13】

 

♦厚労省は、CBN(カンナビノール)を新たに指定薬物とする省令を、2026年2月中旬頃に公布する予定としている。

♦今後、省令が公布された場合、同日から手続の受付を開始し、公布から10日後に省令を施行・手続の期限とする方針が示されている。

♦本件に関しては、2025年10月28日の薬事審議会指定薬物部会にて、CBNを指定薬物として指定することが適当であるとの答申がなされており、厚労省はこの答申を踏まえ、CBNを指定薬物とする省令改正案についての意見公募を2025年10月29日から2025年12月27日の期間で実施していた。

♦省令の施行後は、CBNを含有する製品の製造、輸入、販売、所持、使用等が原則として禁止されることになる。

♦一方で、他に代替できる治療法がなく、CBN製品の使用が必要であると医師が診断した疾患の患者に限り、所定の手続きを行うことで、例外的に使用等を認める予定とされている。

 

※リソース 厚生労働省 薬物乱用防止に関する情報 1/13時点

【2026.1.9】

 

♦米国のアマゾンは、自社のプラットホームで栄養補助食品(ダイエタリー・サプリメント)を扱うすべての販売業者に対し、認定された第三者監査を通じて、cGMPへの準拠を証明することを求め始めた。

♦今回の措置では、第三者による試験・検査・認証(TIC)の要件が、従来リスクが高いとされてきた体重管理やスポーツ栄養などのカテゴリーに限らず、すべての栄養補助食品に適用される。

♦販売業者は、認定された第三者機関に依頼し、年次の製造施設監査や製品検証を実施することで、安全性の確保や表示の正確性を担保する必要がある。

♦導入は段階的に進められ、アマゾンから通知を受けた販売業者には、90日以内に第三者機関による文書化手続きを開始することが求められる。

 

*リソース:nutraceutical BUSINESS REVIEW  1/5配信

(https://nutraceuticalbusinessreview.com/amazon-cgmp-third-party-testing-requirement-dietary-supplements)