今日は午前中に草刈正雄になったのでまだ体の節々が痛い。
草よ、これでもう今年はええやろ。勘弁してくれや。

さて2冊ずつ紹介してゆく感じが続いているので、今回も2冊。
この夏はクソ暑くて小説にどっぷり浸かれなかったのだが、例えばこんな2冊どうよ。
酷暑疲れにゆる~い短編集二つ。




まずは桐野さん。
鬱陶しい熱帯夜でもあっという間に読めるピリ辛の短編集。
秋の夜長には正直物足りないので涼しくなる前に読むのがよいと思いますね。
とくに後を引かないのも、むしろ酷暑には好都合。これってほめているのか?
にしてもこの短編集、NHKの夜とかに1夜ごとの完結シリーズでドラマにしてもらいたいなあ。絶対フィットすると思う。

で、奥田さんは安定の伊良部モノ。
ひょんなことからコロナ禍のワイドショーに引っ張り出された、いや自らしゃしゃり出た伊良部一郎。
これまた安定のパンク看護師マユミちゃんとあわせて、もう最高に笑えるのだけれど、このコロナ禍についてもなにげに核心をつくコメントを連発して、読者はいつの間にか癒やされてしまっている…という実は全然ゆるくない、けっこうなすぐれものともいえる連作短編集なのだ。
いやほんと、下手なカウンセリング受けたり、安定剤とか服用したりするより、伊良部モノを読んだ方がみんなの精神安定すんじゃないかなぁ。
だって、伊良部一郎、これがほんとうの自由っしょ。
先日記事にした國分さんの〈自由〉論にもつながる、けっこう重要な小説だったりするのかもよ。
ま、上っ面だけ読めば、もちろん安定の大爆笑だけどね。
にしても…また映像化の話になるのだけれど、伊良部一郎が、「イン・ザ・プール」の松尾スズキはともかくも、「空中ブランコ」では確か阿部寛だったような。阿部寛はないっしょ。じゃぁ誰って?

個人的には、
是非、モリタクこと森永卓郎に演じてもらいたいと思っているのですが…

すいません、口直しにこの夏のおもいでの1枚を…