さて、夏の読書日記…、
印象に残ったご本について、できるだけ短めにコメントしてゆきたいと思います。

これが芥川賞、まあそうでしょう。


いわゆる健常者と言われる人々のクソみたいな感傷や、とりわけ出版業界のマチズモに対して痛烈な一撃!

すこぶる爽快です。

いまさらエロに不快感って、まあそういう人は読まなきゃいいって言っちゃうと達郎さんになっちゃうんだけれど、オーラル・セックスの場面も、いらねんじゃねとも言われがちなラストも、とくに違和感はなかったな。

でも早速選評掲載の文春を覗いてみたが、ほぼ全員べた褒めだったので逆に引いた。
唯一松浦さんが露悪的云々とちょっぴり辛口だったけれど、私的にそこには激しく共感する。例えばこれも選者のだれかが書いていたけれど、市川さんナンシー関さんみたいになると良いよね。ナンシーさんからは露悪とか感じないじゃん。

にしても前回の芥川賞、佐藤厚志『荒地の家族』を私はとても誠実な純文学として沁み入るように読んだのだけれど、あれにちょちょっとイチャモンつけてたのも松浦さんだったな。
何にでもイチャモンつけてるって?

はは、それ最近の俺じゃん。
でも大事っしょ。