ただ事ではないと思って外に出た俺の前にはアカシが尻餅をついて倒れていた。
その横には見せの看板が倒れている。
ぶつかったのか看板は割れていた。
「いってぇ…」
アカシはそう言って袖で口元の血をぬぐった。
そしてアカシはゆっくりと立ち上がった。
「上等だこの筋肉ボウズ。覚悟出来てんだろうなコラ」
アカシはそう言うと前に出た。
横を通っていく通行人は皆迷惑そうな顔をしている。
「お、喧嘩かぁ?」
片手にワンカップの酒を持った通行人が声をかけてきた。
ステテコ姿に雪駄。
酔っている。
中年Aだろうか。
いや、通りすがりのただの酔っ払いだった。
アカシはそのしゃしゃり出てきた通行人を無視してさらにこてっちゃんに向かって進んでいく。
するとノブオが二人の間に入って静止した。
「いい加減にしろお前ら。場所変えろ!」
アカシとこてっちゃんは互いの額をつけて睨みあっている。
それでも二人は睨みあったままだ。
口で語りあう二人ではない。
もう始まる。
そう思った時、こてっちゃんが背中を向けた。
場所を変えるのかと思いきや、ツバを吐いて「帰るわ」と言って歩き出した。
アカシは舌打ちをして、「明日、五時に五本松に来いよハゲコラ」と言った。
アカシは追いかけずにタバコに火をつけた。
そしてアカシはこてっちゃんと逆の方向に歩き出した。
俺とノブオはその後をついて行った。
「いいかげん…教えろよ。二人に何があったんだってば」
俺がそう言うと、ノブオは大きくため息をついて話し始めた。
~つづく~
井口達也
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