物語の前に!登場人物おさらいと、チキン最新巻(14)の発売が決定報告!
まず、最新巻について!
表紙はブログ小説の登場人物でもある沼田丹至!
3月6日発売!
ぜーーーーったい本棚にコレクションしてくれよなー!
で、今回のブログ小説に出てくるこてっちゃん…
こてっちゃんは、こいつだ!↓
ゴツ!(汗)
って事で、この二人を思い浮かべながら物語を進めていこう。
------本編ここから-------
「なあ、達也。俺とアカシ、どっちが強ぇと思う?」
根っからのアカシ信者の俺からしたら考えるまでもない問いだった。
こてっちゃんもそれを十分に分かっている。
気を使えるようなガキではない俺は「アカシじゃん?」と答えた。
こてっちゃんもずば抜けた怪力でその辺の不良では到底勝てない男だったが、アカシはさらに頭一つ抜けている。
するとこてっちゃんは舌打ちをした。
「ナメんじゃねーぞ達也」
「ナメてねーし。こてっちゃんもすげーけど、アカシもすげーし」
「わーってるよそんな事はよぉ。チッ。可愛げのねーガキだなお前も」
「何でそんな事聞いたワケ?っていうか、竿、引いてるよ?」
こてっちゃんが垂らしていた竿がビクンビクンとしなっている。
魚がかかった。
こてっちゃんは片手で竿を瞬間的に引き上げ、釣り針を魚の口に食い込ませる動きをした。
そしてそのまま片手で軽々吊り上げた。
小ぶりだったが、形の良いコイだった。
こてっちゃんは釣り針をコイから引き抜くと、コイを水に戻した。
何やら満足げだ。
「何でニヤニヤしてんの。気持ちわりぃ…」
「フン。コイか…縁起がいいぜこりゃ。さて、帰るかな」
こてっちゃんはそう言うとさっさと片付けて原付で帰ってしまった。
「乗せてけよ…バカ」
暇になった俺はゲーセンに寄って帰ることにした。
川沿いをブラブラと歩いていると、後ろからビーンという原付独特の排気音が聞こえた。
振り返ると、ノブオとアカシが二人乗りでやってきた。
ノブオが運転していて、アカシが後ろに立って乗っている。
みるみる内に近付いてきて、あと数メートルという時に、アカシは叫んだ。
「うぉーい!たぁーつやぁー!」
もう目の前にいるというのに、アカシは馬鹿デカイ声で俺の名前を呼んだ。
そして原付は止まった。
「うるせーし…」
「あん?あんだって?」アカシは言った。
まるで志村けんがコントで演じるひとみ婆ちゃんのようだった。
機嫌がいいのか、アカシはテンションが高かった。
「今こてっちゃんと会ったよ。今日は一緒じゃねーの?」俺が言った。
「んあ?一緒じゃねーよ。最近よぉ、あいつ俺ん事避けてんだよ」アカシが言った。
「何でよ」
「さぁな。まぁ、んな事はいいからゲーセンでも行こうぜ」
俺とアカシがこてっちゃんの話しをしていると、ノブオは俺に視線を合わせてきた。
そして小さくアゴを振って、その話しはするな、とアイコンタクトを送ってきた。
それに対しても「何でだよ」と聞きたくなったが、ノブオは俺を強い眼光で睨んだ。
どうやら止めておいたほうがよさそうだ。
「乗れよ」ノブオが言った。
結局俺はノブオとアカシに挟まれる形で無理矢理原付に座った。
アカシとこてっちゃんに何かあるのは間違いないようだ。
喉に何かつっかえたままの気分だったが、とりあえずゲーセンに向かう事にした。
しかし俺の楽観した気分はすぐに消し飛んだ。
ゲーセンに入ると、そこにはこてっちゃんが既に来ていた。
こてっちゃんがアカシに気がつくと、台から立ち上がり、帰ろうとした。
入り口にはアカシが立っている。
こてっちゃんはアカシの前まで来ると立ち止まり、アカシを睨みつけた。
「どけよ」
こてっちゃんが言った。
「あん?」
アカシは眉間にシワを寄せた。
~つづく~
井口達也
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