俺のタイマンの呼びかけに、カズキはツバを吐いた。
周りの仲間達も腕組みをして俺を威圧的に睨んでいる。
いかにも地元の先輩と思われる男も、車の中からこちらを見ている。
美形のレン、太めのマイは諦めたのか、表情が曇っている。
さすがにファミレスでは暴れすぎた。
絵に描いたような仕返しの状況。
「もう一人はどうしたコラ。あの女みてーな野郎はよぉ!」
カズキは今にも殴りかかってきそうな見幕だ。
しかし待てよ。
お前はその女みたいな野郎に負けたんだろうに。
しかも秒殺。
ふと思い出したらおかしくて、にやけてしまった。
勿論カズキの神経を逆撫でしたのは間違いなく、案の定カズキはさらに声を荒げた。
よしよし。もっと怒れと思った。
何がどうあってもタイマンに持ち込まないと袋叩きにあうだけだ。
「お前を秒殺しちゃった男はレンと一発やって今は気持ち良く上で寝てるわ」
俺は、仕掛けた。
神経逆撫で大作戦。
秒殺の事をカズキの仲間達に知らしめ、さらにレンに惚れているカズキの恋心に爆弾を放り投げた。
しかしカズキは取り乱す事なく、鼻で笑った。
あれ…逆撫で作戦失敗…
そう思った時、カズキはゆっくりと前に出てきた。
そしてその目は徐々に血走ってきたのだった。
仲間達も前に出ようとすると、カズキは手を横に出して静止した。
「俺がこいつをぶっ殺す」カズキはそう言って、俺に向かってさらに歩を進めた。
作戦、成功。
それでも納得しない仲間達はさらに前に出ようとする。
「手ぇ出すな!」カズキはそう言って振り向きかけた。
注意が俺からそれた。
この瞬間を見逃す訳もなく、俺はカズキに駆け寄って思い切り殴り飛ばした。
~つづく~
井口達也
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