◆とある日の会話◆

沼田丹至(ぬまたあかし)

井口達也(いぐちたつや)

とある日の会話。

多摩川で釣り中。

「もしよぉ、今日から俺と達也が他人な！ってなったら、どう思う」

「上等」

上等なわけは無いんだけどさ。

何か、素直に「嫌だ」と言うのもこっ恥ずかしくて俺はそう言った。

何でそんな事聞くんだよって思った。

「なはははは。達也らしいな」

「めんどくさ」

その後丹至は見事な鯉を釣り上げた。

そしてせっかく釣り上げた鯉を川に戻してこう言った。

「俺は、嫌だなぁ」

顔が赤くなるような事をズバリと言っちゃうところも、俺以上に寂しがりやなところも、俺は大好きだったな。

井口達也

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