第三話に行く前に!




今日はこれ!







ヤングチャンピオン!発売!




アウト連載中!




あっちゃんのタイマンやべーぞー!




チェック!チェック!チェック!




鳥肌立った!





という事で、最終話いってみよう。



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こういう展開に慣れていない俺は、気がつかないふりをしてめぐみの目の前を通り過ぎた。




「あ…」




めぐみが声をかけてきた。




俺もようやく気がついたふりをして「あ、ども」と頭を軽く下げた。




ガキの俺からしたら、相手はたった二つ上といってもだいぶ大人に思えた。




恥ずかしかった。




それでもめぐみが気まずそうにしているので、「帰る?」と言ってみた。




めぐみは黙って頷いたので、一緒に帰ることになった。




テレビで見たような光景だったが、まさか小学生の俺にこんな展開が訪れようとは。




そんなぎこちなくも、淡い恋が始まり、三日が経った。




微妙な距離が少し縮まり始めた。




そして日曜日。




めぐみと多摩川に行った。




文通でもしてるくらいが丁度いいのに、調子に乗り始めた俺はついつい多摩川に誘ってしまったのだ。




俺が年下という事もあったし、めぐみの緊張は三日目ともなると殆ど無くなっていた。




そうなると会話に困る事もなく、めぐみの方からどんどん話しかけてくれるようになった。




俺もテンションが上がって、多摩川沿いにある喧嘩の名所の五本松に連れて行って色々な話をした。




土手に腰掛けながら、アカシやこてっちゃん、ノブオ達の喧嘩の話を、あたかも俺が戦っていたかのように力説した。




めぐみは痛がる顔を浮かべたり、面白そうな顔をして聞いてくれていた。




話に夢中になって、油断していた。




「達也、何やってんの?」




後ろから声をかけられた。




原付に跨ったこてっちゃんだった。




俺とめぐみの様子を見て思い切りニヤケたのだった。




めぐみも気まずい感じだ。




それから少し遅れて一台の原付に2ケツしたノブオとアカシが止まった。




俺は固まってしまった。




見られちゃいけない所を見られた気がした。




俺が焦った顔をすると、アカシは状況を察したのだろう。




「タツヤ、また遊んでくれよな」




アカシはそう言って、こてっちゃんに早く原付を進めろと促したのだった。




救われた気がした。




大人に見えた。




ずっとずっと大人に見えた。




格好良かった。




アカシ達が去ったあと、「帰ろ」と言ってめぐみの顔を見た。




俺はその顔を見てズッコケそうになった。




めぐみの目が、「ほの字」になっていた。




少年達也のカンピュータをフル回転させるまでもなく、それがどういう事が分かった。




「今の人が、アカシさん?」めぐみが言った。




一瞬にして、アカシにハートが持っていかれた女がそこに立っていた。




恋の三角関係どころか、俺とめぐみの恋は、平行線へと変わった瞬間だった。




その後、自然消滅したことは言うまでもなく…。




数週間後、めぐみからまた手紙を渡された。




今度は、直接だった。




少年達也の恋はまた実るのかと思いきや、めぐみはこう言った。




「これ、アカシさんに渡してくれる?」




小学生といえども、女は悪魔だと悟った少年達也だった。




~おしまい~



井口達也


※井口クォラ!


ズッコケたじゃねーかよ!


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ちなみに、キリヒトのあっちゃんの話は、恋の話じゃないぜよ★

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