『濡れる達也① 』
『濡れる達也② 』
『濡れる達也③ 』
『濡れる達也⑥ 』
『濡れる達也⑦ 』
『濡れる達也⑧ 』
『濡れる達也⑨ 』
『濡れる達也⑩ 』
『濡れる達也⑪ 』
『濡れる達也⑭』
チャーハンを二つ注文したテルは、残りのビールをまた一気に飲み干し、ジョッキをドンとテーブルに置いた。
「おう達也、茜ちゃん達に手を出すなよ?」
そう言い残してテルは早くもトイレに立った。
「ごめんね二人とも。あのカバとりあえず帰そっか?」
俺はテルの暴走が申し訳なく思って、茜達に手を合わせた。
すると茜達は楽しんでいるらしく、「テル君って飲むと変わるんだね。なんか、かわいいね」と言って喜んでいた。
まさか。
まさかまさか。
茜は本当にテルに惹かれ始めているのだろうか。
とりあえず茜の前でテルのことを悪く言うのはよくなさそうだ。
俺は俺でナンパ師の血が騒いでいたので茜や香織のペースに合わせて会話を続けた。
さりげなく要点を抑えながら。
テルがトイレから戻るまで、二人に彼氏がいないと言う事、年は二十歳、今日は遅くまで大丈夫、ヤンキーは嫌いではなく、むしろタイプだ、という事を聞きだした。
勿論彼氏がいてもいなくても突撃型の俺には全く関係の無い事だったが、嘘でも本当でもいないと言われた事は、俺の経験上、脈アリの可能性が高くなるいい返事だった。
「ぅぉーい!盛り上がってる…っかぁーい!」
両手にサワーのジョッキを持ったテルがトイレから戻ってきた。
どうやら途中でサワーを注文して受け取ったようだ。
手を振りながらテルを迎える女の子達。
暴走していたはずのテルがいつの間にか主役になっていた。
しかし、主役に慣れていないテルが、このまま無事に終わるはずもなかった。
~つづく~
(^井^)
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