おう!
バット事件の続きの前に、読者のクマウザーⅡ世誕生日おめでとう!
おーし!
今週もみんなバリっと全開でいこうぜ!
なんつってもクリスマスがあるよな。
愛を掴め。
ってことで、バット事件① の続きいってみよー!
『恐怖!バット事件②』
公園の中には薄暗い街頭に照らされて十数名の男達が見えた。
バットを持っている人間も三人いた。
こっちもバカが三人と友人Aを合わせて四人いるし、どうにかなりそうな人数だったが、相手が道具(バット)を持っていたので、ブンブン振り回されたら分が悪くなる。
どうしようか。
そう思った時に友人Aが小声でつぶやいた。
「達也達ならバットさえ奪っちゃえば勝てるんじゃね?」
たしかにバットさえ奪っちゃって逆に振り回したらどうにかなりそうな人数だ。
こっちには鉄人テルと、女にフラれたばかり気が立っている明人がいる。
いけそうだ、ってことで俺達は作戦を立てることにした。
あのバットをどうにかしたい。
すると友人Aが言った。
友人A「まずは静かに走り寄って、バットを掴んじゃえばいいよ。それで、バットを持ったら両腕で右に回すんだよ。相手はバットを奪われたくないから、反射的にグリップに力を入れて左に回すから。」
(^井^)「それで奪えんのか?」
友人A「達也たちはバットの先、つまり太いほうを持って右に回すでしょ?相手は細いグリップを持って左に回すでしょ?すると太いほうを持ったほうが力が加わるから強いんだよ。」
バカ三人「マジかよ!」
友人A「本当だよ。太いほうを持ったら絶対奪い取れるよ」
※想像出来ないよーって方はバットでお試し下さい。
私のバットも・・・貸せます・・・汗
説明しますね。まずは下図をご覧下さい。
太いほうを持って回すと、細い方を持って逆に回しても力が多く加わっているので太いほうを持ったほうが勝ちます。
以上、エックスでした。
(-∀-管)
良いことを知ったと思った俺達は、もう勝ちを確信した。
そこで友人Aに聞いた。
(^井^)「紹介のほうは…大丈夫だろうな?」
友人A「大丈夫だよ」
(^井^)「お前の彼女は可愛い。あそこまで可愛くなくていいから、よろしくな」
友人Aの価値観はアジャ系(ぽっちゃり、というか、どっしり系)が好みだから、その友人Aに可愛い子を紹介しろというと、どんなのが出てくるか不安だから、俺はもう少し細くて(友人Aの好みから見て)可愛く無い子を紹介しろという意味で言った。
うなずくA。
俺とテルと明人は一安心して、喧嘩モードに入った。
やるとなったら行動は早い。
Aは喧嘩が得意ではないから、俺達が危なくなったら助けに来いと言い残して、行くぞ!の合図もなく明人が走り出した、それに続いてテルと俺も音を立てずに走り出した。
不意打ちをくらった相手が俺達の存在に気がついたのは、俺達がバットを持った三人の金属バットの太いほうをしっかり掴んだ時だった。
グリップを持っていた相手は案の定力を入れて、バットを奪われないようにするが、俺達は太いほうを持っているので微動だにしない。
周りの人間は何がおこっているのか分からないのか、一瞬面食らったようだ。
俺は握ったバットを力を込めて右回転させた。
相手は焦ってグリップに力を入れた。
相手が苦悶の表情で力を込めても右回転は止まらなかった。
そしてとうとう相手の手はこれ以上ねじれない所までねじれ、グリップから手を離した。
そこまでわずか五秒ほどの出来事だった。
「すっげー!マジじゃん!」
明人がバットを奪って俺に見せた。
俺もあまりにも上手く奪い取れたもので、明人の方を向いた。
明人はバットを奪えた事を子供のような笑顔で喜んでいた。
丁度俺と明人の間にいたテルはまだ格闘していた。
相手が右に回せば右に、左に回せば左に回してる間抜けなテルだった。
「ちっげーよテル~、逆に回すんだよ、こうだよこう!」
そう言ってジェスチャー付きでアドバイスを始めた。
ドガ!
よそ見している明人に、バットを奪われた男の蹴りが飛んできた。
蹴りは明人の横っ腹に命中し、明人は吹き飛ばされて、バットも落としてしまった。
「バカ!よそ見してんじゃねー!」
そう俺が叫ぶより早く、襲撃された相手は、事態が飲み込めたのか、一斉に襲い掛かってきた。
相手と綱引き状態で両腕がふさがっているテルは、思い切り顔面を殴られ、唯一バットを持った俺も、三人がかりで押さえつけられ、バットを放してしまった。
そこからは逃げも隠れもしない殴り合い。
しかし最初にまともな攻撃を腹にくらった明人と、鼻血がだらだら流れているテルと俺の三人では分が悪かった。
ふと友人Aが隠れている方を見たら、Aは走って逃げていた。
バットを全員奪い返され、完全に劣勢に立たされたバカ三人。
結局残り五人位までは頑張ったが、結局俺達はボッコボコにされて喧嘩は終わった。
しばらくして公園には俺達だけになった。
三人とも起き上がる力すらなく、ごろんと横になったまま星も見えない東京の空を見上げていた。
会話もなく、タバコの煙だけがもくもくと上っていた。
「おい、おい!」
小声で誰か呼んでいた。
友人Aだった。
顔を向けるのも億劫になるくらい体が痛んだ。
目だけをAに向けた。
「逃げてごめんな…」
俺達は逃げた事を責める気もなく、返事の代わりにかすかに笑みを浮かべた。
きっと友人Aの彼女をバカにしたからバチがあたったのだろう。
それ以来俺達は、女の子を選ぶ基準は、外見じゃなくて内面重視にしている。
すまん、それは言いすぎだな。
まぁ、好みの幅はだいぶ広がったと言っておこう。
井口達也、はっきり言って嫌いな女性のタイプはありません。
昨日今日の記事で「達也のバカ!どうせ私はどっしり系よ!プンプン!」って思っちゃった人がいたらごめんね。
安心してほしい。
何より俺自体、腹の幅が広がっちゃってどっしり系になっちゃったというオチなのである。
以上、恐怖のバット事件でした。
おしまい。
(^井^)
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