詳しい時期は言えねーけどよぉ、
俺とヒロシは
ある事がきっかけで
暫く離れ離れに
なっちまった時期がある。

距離だけじゃねー。
心も。

俺の弱さのせいで
勝手にそう感じてただけなのかもしれねーけど。

心っつってもよぉ、
嫌いになったとかじゃねーんだよ。

お互いの歯車が
合わなくなっちまったんだよ。

同じ時代、
同じ場所で血を分けた
兄弟のように過ごして
築かれた絆はよぉ、
切っても切れるもんじゃねーよ。

俺たちの絆は
そんな事で終わる程ヤワじゃねー。

ヤワじゃねーけど…
俺自身が弱かった。

それが
身に沁みて分かるまでは
時間がかかった。

ヒロシとの再会が
俺を変えたんだよ。

俺達は別々の道を歩んで、
そしてその道が交差して
また出会う事が出来た。

それはヒロシのおかげなんだよ。

俺から歩み寄る事は出来なかった。

ガキだったんだよ。
弱かったんだよ。

素直になれない自分が
とんでもなくかっこ悪かったよ。


手を差し伸べてきたのは
ヒロシだった。

寂しくて寂しくて
しょうがなかった俺はよぉ、
その手をガッチリ掴んだ。

それぞれの人生を歩み、
壁にぶち当たり、
跳ね返されては乗り越えて
再会を果たしたら、
歯車はガッチリ噛み合うようになってた。

そして今に至る。

ヒロシとの再会を果たし、
時間は流れ、
今度は俺から仕掛ける時がきた。

そうして生まれたのが
チキンなんだよ。

ヒロシとの再会がチキンを生み出し、
こうして読者の皆との
出会いを生んだんだよ。

全てはヒロシの男としての器と、
絆があるからこそ
この現状を生み出してる。

俺はそう思ってる。
生み出したのはそれだけじゃねーよ。

『達也の休日』でも書いたけどよぉ、
懐かしい人から
一通のメールが届いたんだよ。

それは
ヒロシの姉ちゃんからのメールだった。

何年ぶりだよ!っつーくれー
久しぶりの再会。

メールだから
再会とは言わねーかもしれねーけどよぉ、
俺は無茶苦茶嬉しかったよ。

色んな事が書かれていた。

今回のチケットプレゼントの件もな。
ヒロシの母ちゃんも
感動してるって書いてたよ。

このブログを見て知ったらしい。

俺と皆との大暴走はよぉ、
品川家にも波紋を呼んでるみてーだよ(笑)

段々おもしろくなってきたじゃねーかよ。

メールには当時の事は書かれてなかった。

散々迷惑をかけたのに、
それを責めるような事は一言も。

何故だ。
その気配りに俺は涙が出たよ。

俺はすぐに返事を書いた。

当時の事を詫び、
これからの
俺とヒロシの物語を
安心して見守ってくれと
返事を出したよ。

皆、やってやろうぜ。
マジでよ。

俺とヒロシ、
俺と皆の
物語はまだ始まったばかりだぜ。

(^井^)