鬱と診断されてからは、「無理に笑う事ない」「無理に明るくする事はない」と、家族の前では落ちている事を隠す事なく過ごしていた。

夫も長女もそんな私に慣れて、気を遣いすぎることはなくなって来ていた。

次女は事情を知らないので時々怯えて見える時もあったが、私はその事に気付けない程に視野が狭くなっていた。


私の両親には病気のことを隠していた為、たまに両親と会う時はテンションを上げなければ、と思っていたが、それは杞憂に終わり、なぜか両親とは明るく楽しい時間を持つことができた。
両親は2人揃って前向きで明るく、あっけらかんと様々な話をし、父が言うダジャレを呆れながら母が笑い、母のドジな行動が私たち家族に笑いをもたらしてくれていた。
私は両親に愛されて育った。
その自信があった。
だが、鬱、と言う病気を簡単に両親に話せる程、日本ではまだまだ一般的な病気ではなかった。
精神科やメンタルクリニックに通っているなんて、人に絶対に知られてはいけない。
親にさえも、そう思っていた。