今回のブログは珍しくサッカーの事について。

今現在タイで行われている、
AFC U-23アジア選手権。
そこで大会未勝利で姿を消すことになったU23日本代表。

その原因として考えられる要因は3つだと考えています。
それは、

1)他国とのモチベーションの差
2)選手選考
3)戦術の浸透度


まずは他国とのモチベーションの差。
自国開催なので、無条件で五輪出場が決定している日本と、その他の国とでは明らかにこの大会にかける意気込みに差があるように見えました。
出場が決まっている国とそうではない状況では、
1つのプレーや1点の重みは変わってきます。
当然と言えば当然です。
選手にとってはこの大会に参加する大義名分が、
なかなか見つけにくかったのかもしれません。

次に選手選考。
今大会は国際Aマッチとして定義されていないはずなので、海外組を呼ぶのがチーム状況によっては難しく、国内組中心の構成になっています。
ここにも上記で述べました、モチベーションの差がはっきりと現れています。
仮に五輪出場が未確定の場合、この大会での予選敗退は避けなくてはいけないので、必ず海外組を招集したはずです。
オリンピックまで残り半年程となった状況で、
メダルを獲得を目標に掲げている中、あと何回ベストメンバーで試合を行うことが出来るのでしょうか??
そういう意味では、無理をしてでも海外組を招集するべきだったのかもしれません。
ただ、今回の決断で海外組を招集しないと決めたのならば、その他の選手にとってはアピールの場。もっとがむしゃらな姿勢を見せてもよかったのかなと感じました。

そして最後に戦術の浸透度。
チームとしての決まり事や個人戦術の浸透度が、
どこまで落とし込まれているのでしょうか?
今回個人的に気になった点は、
ディフェンス時の寄せや対応の甘さ。

これは先日行われたスーパーカップ決勝のレアル対アトレチコの一戦のワンシーン。
延長後半にアトレチコのモラタ選手が抜け出した場面を、レアルのバルベルデ選手が後ろからスライディングをして、一発退場になる場面です。
CBとしてプレーした僕として、そして監督として指導する立場から意見を言わせてもらうと、このプレーはとても評価されると思います。

サッカーをするにあたり、
状況判断・状況把握をして、認知をし、行動に移すのを、その場その瞬間に頭で何がベストかを弾き出さないといけません。
その中で今回のプレーは、
・延長後半
・1対1の状況
・タイトルがかかった決勝戦
・自分が退場しても、PK戦なら五分五分。

などを瞬時に判断をしてこのプレーに至ったのだと思います。
千載一遇のチャンスを逃してしまったアトレチコ側からしたら、不満が残るプレーかもしれませんが、仮にアトレチコが逆の立場で誰かCBがこのプレーをしたら、きっとシメオネはその選手を称えるでしょう。

なので、
試合後のコメントでシメオネはバルベルデについて言及をしたのだと思います。

で、僕が何を言いたいかというと、
トップレベルの選手でさえこの様なプレーをしているのに、日本の選手達はあまりにも綺麗にプレーをしようとし過ぎるし、勝負所の感覚を養えてないと思います。
サッカーの試合だけではなく、どのスポーツにおいても勝負所は存在します。
特に第2戦の対シリア戦のカウンターアタックから決勝点を奪われたシーン。
あのシーンに全てが凝縮されていると思います。

仮にあの試合がオリンピックの本番の試合なら?
サウジアラビア戦の第1戦を落とし、この試合を落としたら予選敗退が決まってしまう大事な試合。

1-1で迎えた後半残り数分。
この試合を引き分けで終えても、最終戦で勝てば予選突破の可能性もありえるという状況だと仮定します。

そんな状況でドリブラーにいとも簡単に3人程抜かれ決勝点をぶち込まれる…。

オリンピックまでもう時間は限られています。
日の丸を背負い自国で戦う以上、
技術・戦術云々よりまずは戦う気持ちを表現しなければ、メダルに辿り着くのは難しいと思います。

夏に日本代表が大暴れをしてくれるのを期待して、今後の動向を注目したいと思います。

Iga