プロのスポーツ選手であれば、必ず訪れる宿命。
それは「引退」と「セカンドキャリア」。
その事について自分が感じている事を、
書きたいと思います。
【プロまでの道のり】
プロスポーツ選手の多くは、
自分の大好きなスポーツと出会い、そのスポーツの道を極めプロ選手になりたい!という夢を抱き、それに多くの時間を費やしてきたはずです。
中には器用な選手もいて、例えば高校生まではサッカーをやっていたけれど、大学に入学してからラグビーを始めプロになれた。というレアケースの方もいらっしゃるみたいですが。
兎にも角にも、プロになるまでには相当な努力をその人なりにしたのは間違いないし、沢山のライバルとの競争に勝ち、プロになれる乗車券を電車で例えるなら買えるわけです。
【プロ生活の始まり】
さて、プロになる事が最終目標ではなくここからが本当のスタート。
まずは「ファーストキャリア」という電車に乗り込みます。
いざ意気揚々と電車に乗り込んだはいいが、座る席が見当たらない。
当然、自分が電車に乗る前から他の人の"プロ選手電車"は走り続けているわけで、その人達は自分の席を簡単には譲ってはくれません。
グリーン席にはそれなりの選手がいて、指定席、自由席と沢山の選手がいるわけです。
どの席に座れるかは自分の努力次第。
そして、いつまで座れるかも自分次第。
電車に乗ったはいいけど、一年で電車から降りることになる選手もいます。
そして、
それぞれのキャリアを振り返った時に、
その電車が"各駅列車"だったのか"準急列車"だったのか、はたまた"特急列車"だったのかを悟ります。
そして、我々は必ず「ファーストキャリア列車」を降り、「セカンドキャリア列車」に乗らなくてはなりません。
ファーストキャリア電車に乗っている時間や濃さによって、
セカンドキャリア列車の規模や、待ち構えている路線の多さや未来は、その選手によって異なるでしょう。
ただ、東京駅や新宿駅、渋谷のように、色々な路線が存在する駅に降りられる選手は、
ほんの一握りしかいません。
その様な駅に降りられたからといって、その後の人生が安定しているわけでもありません。
そこからもセカンドキャリアの電車は走り続けるわけです。
(これはスポーツ選手に限らず、誰にでも当てはまると思いますが)
【降りた先にあるものは?】
さて、仮に一年でファーストキャリア電車を降りなくてはいけなくなった場合。
我々には2つの選択肢があります。
*どこかで走っている同じスポーツのファーストキャリアの電車に乗り継ぎをする。
*そのまま改札口をでる。
仮にその選手がファーストキャリア列車の改札口を出た場合、
それはどの様な駅なんでしょうか???
おそらく地方の駅の30分に一度電車が止まるか止まらない様な駅で、周りを見渡しても全く車は走っておらず、人1人見当たらない。
幼い頃からあれだけ努力してきたのに、
待ち構えている駅には、選択肢が多くありません。
ある方がこのように言ってました。
セカンドキャリアという言葉に違和感を感じている。
この言葉より、
ネクストキャリアの方がしっくりくると…。
僕もこの意見には賛成で、
僕はネクストステージという言葉がしっくりきます。
スポーツ選手は、自分達の夢を叶えるために相当な努力をしてきました。
努力出来る才能は兼ね備えています。
ただ、
ネクストステージへ進むにあたり厳しい現実が待ち構えていて、そこに対しての不安が大きいのも間違いありません。
まさしく、今の自分もそう。
どのジャンルのスポーツであれ、
引退した選手達が、ネクストステージに対して不安を抱かず、現役生活に集中出来る環境作りが整えば最高なのにな…
と感じています。
【ネクストステージ】
現役時代、色々な方とお話をさせていただく機会がありました。
その場で、ネクストステージについて相談をしている時によく言われたのが、
「現役に集中しろ。」
でした。
確かにこれは正論ではあります。
プロである以上、自分のパフォーマンスの向上にフォーカスするのは当然の義務です。
ただ、
僕の経験上プロ選手は、
ネクストステージを間違いなく考えておくべきです。
その時間を現役選手は持っています。
練習から帰宅した後の時間で、言語の勉強なり
"何か"に打ち込む時間を持つべきです。
だだこの"何か"という抽象的な存在を、具体化する作業がとても難しい。
多くの時間をスポーツに費やし、しかもそれが人生の中で一番好きな事であるが故に、次に好きな事や趣味を見つけるのがとても難しい…
と僕は感じています。
しかし、
現役選手は、
仮にサッカー選手を引退したら"何"をしたいのか?
この問いに答えられるようにしておくべきです。
いや、しなくてはなりません。
しかも、
大雑把な答えではなく、具体的に答えられるようになること。
勿論、難しい事は百も承知です。
だだこの作業をすることが、
ネクストステージへの移行をスムーズにしてくれます。
現役選手の間に、
1)好きな事や今後やりたい事を見つける。
2)練習後や時間がある時に、それを勉強する。
3)その事を周りに伝える。
この作業が非常に重要になります。
具体的なアドバイスをする事が出来ず申し訳ないのですが、
一つ言えることは、
現役選手の後の人生をプランニングする事が大切だ!!
という事です。
*60歳になって自分は何をしているのか?
*60歳まで何の仕事をしなくてはいけないのか?
*それが自分のやりたい事なのか??
*やりたい事をするには何を準備しなくてはいけ
ないのか??
これは自分自身への問いかけでもあります。
この事を考えながら現役選手を過ごし、
自分自身を知る作業をもっと真剣に取り組めば良かったと後悔をしています。
なので、
プロ選手がその後の人生を考えるキッカケのブログになってくれたら、幸いです。
拙い文章と構成力で申し訳ございません。