新宿アマガエル その3 | 爪蛙は小さくなって消えてしまうの?

場内に入ると客はまばらでした。

特に「ブラックレイン」を観たかったわけではないので、
足を投げ出してくつろげる通路に面した席に座りました。
もちろん友人とは恋人でもなんでもないので、適当な距離を置いて。

しかし・・・



ミシッ



隣に何かが座りました。
え!?ガラガラなのに・・・???
ぬめっとした気配を感じます。
正面を見ている自分の視野が確実に広がっていきます。
とても近くで、その何かがこちらを向いています。
横目でチラッとそちらに視線をやると・・・
い、いました・・・

カエルが!

目が合いました。


くりっとした目、ニコッとした大きな口。頭がボブなおじさん兄さん。
いくら新宿だからって、ここではいけませ~ん!
ダメダメダメダメ、今は・・・

ずっと離れた前方の席へと移動しました。

ふ~う・・・。



ミシッ



な、なんで~!?誘ったんじゃないよ~!!!
またもやカエルが横にいます。
やはりこちらをジト~っと見つめています。
ガラガラなのに密着してくる両性類、湿度がぐんぐん上昇していきます。
今にもあぶら汗が出てきそうです。

このままだとペロッと食べられ・・・・ それはいけませ~ん!!!
ふたたび、逃走して避難しました。
でも楽しかったので悪い気はしなかった。

その光景を後ろから眺めていた友人はニヤニヤ笑っていました。
グエッ。

つづく・・・