玉締め(たまじめ)
日本料理の世界で云う“玉締め”とは 溶き卵を出し汁と合せ加熱したものを冷やし固めたものです
広義な意味で溶き卵を用いた玉子豆腐や玉子素麺 写真の冷やし茶碗蒸しも“玉締め”と呼称します
京料理では 玉締めといえば“冷やし茶碗蒸し”を指し表す事が専らです
今回は羽二重蒸しに仕上げたいので やや固めに玉子地を流し 薄味の茶碗蒸しを作ります
(注意-日本料理ではタマゴが生の状態の時は“卵” 加熱し火が通っている状態は“玉子”と表記します)
羽二重(茶碗蒸しの上に重ねる餡)にはすりつぶした枝豆を用います 枝豆単体では加熱時に色が飛んでしまうため 隠し色に“青寄せ”を練込み 茶碗蒸しよりやや濃い味付けで吉野葛を溶きます
加工した枝豆を用いた料理は 献立では“豆打(ずんだ)”~~と呼称します
葛を引いた豆打餡は 混ぜながらしっかり冷まし…
先程の茶碗蒸しの上に流し込みます このように滑らかな二層の状態を“羽二重”と言います
色合いだけでなく茶碗蒸しを匙ですくいながら餡を絡めて頂く事で二つの味を楽しめる という訳です
献立では簡素に“盛夏羽二重蒸し 豆打餡”と表記します 参考まで