子供の進む道 | 母の立場の医学部受験記(浪人・再受験・現役・反抗期)

母の立場の医学部受験記(浪人・再受験・現役・反抗期)

1番目の子は大手予備校一浪で国公立。2番目の子は現役で国公立。3番目の子は反抗期の末、大手予備校→理系学部入学→休学し私立医学部専門予備校→再受験 で3人とも医学部へ進学しました。
大学入試センター試験と相性が悪いし、反抗期はすさまじいしのトホホな体験談です。

なんか文字のフォントがちょうど良い大きさにならないのですが

なんでだろ?


ちょっと前のことになりますが、

スーパーで幼稚園時代のママ友さんとバッタリ会いました。


そのままフードコートに移動し、ラーメン食べましたラーメン


そこでいろいろな話をしました。


ママ友さんのお宅の長男Y君と二男Z君とは

我が家も同じ年ということで、何かと顔を合わせると話をする仲でした。


お互い別々の公立小学校に進んだので

その後は年賀状のやりとりだけとなりましたが、

久しぶりの再会に、話が盛り上がりました。


どうも二男Z君は、中学校に上がったころから反抗しはじめ、

高校で遠方に行き、何度も呼び出しを受け、結局中退。


家の中で暴れ、ガラスは割る、暴力はふるう・・・

パトカーに来てもらったこともあるとのことでした。


頼みの綱のご主人は、あまりの状況に鬱となり、

母親である彼女が受けて立つしかなくなったそうです。


「もう、こりゃだめだ。」とお手上げとなり、

「世間や一般社会の常識でZをしつけようとしても、無理だ」と痛感し

近所の方々にも「Zがこういう状況で・・ご迷惑をおかけしてすみません」と

カミングアウト。


「この子の母親である以上、とことん付き合うしかない」と

決断できたそうな。


その後Z君は自宅を離れ、都市部でホストとして働き始めたそうです。


母親である彼女は、ある日、Z君の働くお店に行ったそうです。


「え?黙って行ったの?」と問う私に

「まさか~。そんなことしたら殺されちゃう。」


「良く『来ていいよ』って言ってくれたわね。」

「本当にね。その分、ちゃんと売り上げに貢献するようにしてきたわよ~」


Z君の働きぶりを遠めに見、

また店長さんにZ君が「親が来る」と話をしていたらしく、

店長さんもとても気を遣ってくださったと。


店長さんからお聞きするZ君の頑張りぶりと、

遠くから見る一生懸命仕事をしているZ君の姿に、

なぜか涙があふれたとのことでした。


「最初はね、ホストって聞いて絶句したのよ。

でもね、私も世間と同じ目で考えていたことがわかったの。


そういえば、その頃の彼女からの年賀状は、

金髪のZ君が「チョリーッス」とあいさつしている写真や

「ナンバーワン目指してま~す」という

イケメンZ君の写真を印刷したものでした。


「そのあたりから、Zからも電話やメールが来るようになってね。

将来はお店を持ちたい。

そのために必要な勉強をしたいと言うようになったのよ。」と。


「へ~~~~」


「Zが将来の夢や希望をもつなんて日は、絶対来ないと思っていたから

もう、うれしくてね。

何が何でも応援したいと思ったわよ。」


「ただね、昼夜逆転だし、お酒やたばこと離れられないから

体だけは気を付けてねって、もう、そこだけよ、親の心配は。」


「もうね、Zが生きているだけで、存在してくれるだけでいいと思ったら

いろんなものがぱあっと手放せてね、そして道が開けた感じ。」


どれほどの苦労と辛いところを通ってきたか・・・

だからこそ、彼女の言葉の一つ一つが心に沁みました。


母親としてかっこいい!とさえ思いました。


この子が生きているだけで、存在してくれるだけでいい


そこから道が開いていった


すごいなあ。核心だなあ。




さらに、彼女から驚愕の事実も聞かされました。


「ほら~、トホホさんちのC君とうちのZ、

幼稚園に行くと、よく廊下に立たされてたわよね。


幼稚園なのに廊下に立たされるって、

うちのZもトホホさんちのC君も

どんだけ悪ガキだったのかしらね。あはは・・・」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


          叫び



ええええええ


幼稚園の先生方、

もうしわけありませんでしたあ あせる




彼女の話を聞いて、再びこの詩が浮かびました。


神よ わが子が自分の道を歩めるように
わたしが歩みたいと望んだ道を子どもに強いることがないように
神よ 力を与えてください。



わたしにできなかったことを子どもに強いて 
苦しめることがないように
神よ わたしを守ってください。


わが子が歩みゆく遥かかなたを見据えて
今のわが子の過ちを見守らせてください。


ゆっくりと成長するわが子の姿を
優しい心で見つめることができますように。


些細ないたずらに微笑みかける時と
悪しき行いを毅然とたしなめる時
その二つの時を見分ける英知を与えてください。


わが子の怒り狂うことばや 押し黙る孤独な姿に
悩み苦しむ子どもの叫びを聴き取ることができますように。



そして 深い淵を越え 子どもに歩み寄り 
理解しあう事ができるよう
わたしに力を与えてください。


できないことに目を留めていらだち 

怒りの声を上げるのではなく
わが子が上手にできたことに目を向けて
喜びのことばで褒めることができるよう
わたしを導き、力を与えてください。




わたしが心からわが子を大切にすることによって
子どもも、心から人を大切にすることができますように。




わが子が力強く自分の道を歩めるように

わたしは子どもを送り出したい。


神よ どうかわたしに その勇気を与えてください。




                  (マリオン・B・ダーフィーの祈り)



願いが叶うこともあれば、

願った道とは違う道に進むことも、思いが叶わぬこともあります。


「わが子が力強く自分の道を歩めるように

私は子供を送り出したい。


神よ、どうか私に、その勇気をください。」


親っていうのは、これに尽きるのかもしれません。