いがらしです。mixiニュースに記事を執筆されていたカリスマ東大生の森田君ですが、オトナの事情により最終回となったそうです!カルフォルニアな森田君を応援しましょうw
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=40&id=958341
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最終回・現役東大生・森田徹の今週も“かしこいフリ”:全くの私事で恐縮なのだが、9月から筆者はカリフォルニア大学アーバイン校に私費留学することになった。東大も休学することになり、表題で「現役東大生」という肩書きが使えなくなったから……というわけではないのだが、担当編集者とも話し合って本コラムもこれで一区切りにしてもらうことにした。不定期に寄稿しても良いという温かい申し出もいただいているので、来月くらいひょっこりやっているかもしれないが、“現役東大生・森田徹”としてはひとまず今回が最終回ということになる。
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今週はページビュー(以下、PV)や反応を気にせず好きにやって良いと言われているので、個人的なテーマとしてやり残していたGDPを構成している統計値の詳解レポートや、この夏の個人的な自由研究として取り組んでいる非線形の確率的分類器の導入をやってもいいのだが、最終回がそれではあんまりなので、これまで21回連載をしてきて筆者なりに“手応え”として感じてきたことを書こうと思う。毀誉褒貶(きよほうへん)には事欠かなかった本コラムだから、それなりに示唆(しさ)に富む内容にもなるだろう。
●良い記事とウケる記事の違い
良い記事だと必ずウケるのか(PVが取れるのか)、またウケる記事は必ず良い内容なのか? 結論を言うと、良い記事とは「狭く深い話」、ウケる記事とは「広く浅い話」ということに尽きる。
良い記事は精緻(せいち)なロジックがなければ実現できないが、ウケる記事はある程度論理が破たんしていても、短くて軽い話にすれば実現できる(どこぞのリサーチ会社がやっている統計学的に破たんしているアンケートの類が好例である)。また、ウケる記事を書こうと思ったら、「専門用語をあまり使ってはいけない」ということに後になって気付いて歯がゆかった。
筆者がウケる記事として考えていた類型は以下の4つである。
(1)話題になっていることの“簡単な”解説(詳細な解説は一部にしかウケない)
(2)何かお得感があること(Tipsやマニュアルなど。応用として血液型のような無意味分類ネタがある。ブログや日常会話ですぐに実践できるもの)
(3)“一般常識(民放のクイズ番組レベルの常識)”への反論
(4)醜聞と恋愛 (あまり考えないで読めるもの)
いまだに感想を聞く機会も多い第2回の「東大生のノートは本当にキレイ? いや、そもそもノートを取ってない」は前半が(3)、後半が(2)のパターンだし、「現役女子大生のキャバ嬢に学ぶ! プロフェッショナルなトーク術(前編)」や「メイド喫茶の内側は? 現役メイド「あいりちゃん」に聞く(前編)」は(3)と(4)を組み合わせたものだ(このパターンを意識して2回取り上げたのは再現性のあるパターンなのかどうかを知りたかったのもある)。「iPhone/iPod touchを使ったモバイル英語勉強法」は(2)で、「『活字離れ』はウソ?——本当に本は売れていないのか」は(3)になる。
東大生のノートは本当にキレイ? いや、そもそもノートを取ってない
→http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0902/03/news016.html
現役女子大生のキャバ嬢に学ぶ! プロフェッショナルなトーク術
→http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0903/03/news010.html
iPhone/iPod touchを使ったモバイル英語勉強法
→http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0904/07/news012.html
「活字離れ」はウソ?——本当に本は売れていないのか
→http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0903/17/news014.html
筆者が大学生ということもあり、編集部が実験的で独自の視点を求めていたので、総じて(3)の要素を強くしており、(1)のパターンは誰にでも書けそうなのであまり書かなかった(「さようなら、Mr.スポック!——新しい経済学『行動ファイナンス』って何?」などがこれに入る)。
さようなら、Mr.スポック!——新しい経済学「行動ファイナンス」って何?
→http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0904/21/news025.html
PVを稼ぐことに情熱を注いでいた時期は、Business Media 誠のWebサイトだけで、東大ノートやキャバ嬢、メイドの記事はそれぞれ10万オーバーのPVを稼いでおり、PVだけで見るとほかのコラムニストの方々に勝るとも劣らない数字だったので、筆者の推論はそれなりに正しかったのだろう。
●キーワード記事は愚かなのか
もう1つ筆者が意識していたのは、取り上げるテーマのキーワード性である。キーワードはタイトルに直結するものなので、読者数を大きく左右する。
昔、「脳みそ直結デバイス」のようなタイトルで、内容は写真の叙情性を語る、というコラムがあった。掲載誌がPC系サイトだったこともあり、タイトルから攻殻機動隊のような発明を期待してクリックした読者が多かったからか(筆者もその1人である)、その週のアクセスランキング上位を占めていた。コラムの内容は残念ながらあまり面白くはなかったのだが、キーワードが読者を獲得する上で重要だということは想像できるだろう。
入り口であるテーマ自体に新規性を与えると、何が書かれているのか予想がつかないことから敬遠される傾向にある。一方、似たようなテーマ設定をすれば同じようなPVは確保できる。粗製濫造の現在の書籍業界が陥っている愚だが(そもそも筆者の著書『東大生が教える1万円からのあんぜん投資入門』も「東大生」+「投資」という、テーマとしては二番煎じを狙ったかなり愚かな本だ)、ニュースサイトが一定のPVを確保するための戦略としては必ずしも愚かだとは言えないのである。
ちなみに、ほかにも経験則として「数字を加えると説得力は増すが、読者は離れていく」「長くて詳細な記事はあまり好まれない」など、得難い知見は色々と手に入った。ブログなどでPVを集めたい人には嬉しい知見なのかもしれないが、筆者はブログも書かないしメディア業界志望でもないので、さしてメリットはない。有名サイトのトップページで取り上げられるという当初の目標も早々に達成してしまったこともあり(2回目の東大ノートがmixiニュースのトップに取り上げられた)、それが分かってからはPVを稼ぐための情熱はすっかり失ってしまった。
あとやる気が出るとしたら何だろう。やはり人間、金が絡まないとやる気にならないものである、というのが半年間で得た結論のような気がする。