ひょんなことから、iPhoneに入れていたビートルズ全曲が紛失した orz。
残念なことに、CDは売却してしまっている。

自分にとってビートルズが聴けないという事は、グールドのバッハが聴けないことに等しい。
だったら、CD売るなよというツッコミはナシね。

昨年、リマスター盤がリリースされた。
手を替え品を替え大差ない音源が発売されるのが常なので、ビートルズファンの盛り上がりをよそに、スルーしていた。

レンタルでリマスターされていない古いCDを借りることも考えたが、これを機会にと、リマスターボックスを入手。

$120rpm

ブッ飛んだね!
コアなファンだと“特に初期の4枚はMONOじゃないと・・・”という意見もあるかと思うが、ステレオ盤も悪くない。
何より、一皮も二皮も剥けてクリアーになった音に衝撃を受けた。

ステレオ感は87年版CDそのままに、ノイズを丁寧に削除した為に、前後の奥行きをしっかり感じ取れる出来栄え。
突き刺すようなギター音に度肝を抜けれ、クリアーになったボーカルに吸い寄せられる。
リンゴのドラム音の“立ち”が見事。

ビートルズというと、聴いてはいけない音楽の代名詞で、子どもの頃は近所のお姉さんといっしょに押入れで隠れて聴いた(笑)。
もう40年以上前の話だ。

それから自分でレコードを買うことを始めてロックを聴き漁っても、ビートルズだけは別格だった。
ラジオでも流れるし、LPも全部揃えて言葉通り磨り減るまで聴き込んだ。

それだけに体で覚えた刷り込まれた音というのがあって、それをぶち破る衝撃がこのリマスターCDにはある。

各個人でイメージとして刷り込まれたビートルズの音・・・それに合致するかどうかが、この手のリマスター盤の評価が分かれる原因か?

高度な引き算。

本当のオリジナルマスターテープの音がいかようなものかは知る由もないが、発表されたLPがオリジナルだとするなら、針の拾うノイズに加え、それほどHifiでもない安い装置から流れるビニール独特の音(CDでは再生不可能な可聴域を越えた高音~重低音まで記録されていたはず・・・それが雰囲気を出していたというオカルトな考え方もあるかな?)などなど、無駄なノイズも含めてビートルズだったかも知れない。

それを見事に消し去って残ったコアな部分だけを示したのがリマスター盤か。

もうそれは、思い出を喚起する音ではないけれど、聴けて良かったと心から思える見事な出来栄えだというのは確かだ。

ザ・ビートルズ・ボックス/ザ・ビートルズ