『氷壁』 井上靖 | 近畿大学通信教育学部 図書館司書 資格 取得しました

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近畿大学通信教育部 図書館司書 資格 取得するべく 思い切って入学して資格取得しました。仕事・家庭・学業の三本たてで大変でしたが楽しかったです。
貧乏ヒマ無し。アラフィフ男性会社員。
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井上靖 『氷壁』 を読了。
久々に長編大作を読む。
昔NHKのドラマで見たときに面白かったので、
ずっと原作を読みたいと思っていた。
確かドラマでは主人公 魚津を玉木宏、相棒を山本太郎が演じていたと思う。













原作はさらに、最高に面白かった!
私の読書人生の中で5本指に入りそうなくらい。
本来、井上靖のような古典的大御所はあまり好きではないのだが、
これは別格!
登山家にはたまらない内容なのはもちろんのこと、
・男と男の友情あり
・人妻との微妙な恋愛
・はたまた三角関係あり
・さらにサラリーマンならではの、
会社組織からみ、
頼れる上司との友情、
有給休暇、給料前借りの描写、

基本、重苦しく暗い葛藤が中心内容の小説なのに、
登山に行くのに、どうやって休暇をもらおうか?
とか、給料の前借りを上司にどういってハンコをもらおうか
なんてことも細かく書いてあって面白い。
これ昭和30年の小説だけど、
サラリーマンはいつの時代も同じだねえ。

さらに、新宿駅から松本駅へ。
上高地から沢渡に入り、徳沢経由で涸沢へ、とか。
前穂高に、東穂高、
ピッケル、ツエルト、
その他登山する人でないと知らない山行や
登攀道具のことなども書いてあり、ワクワク。

井上靖、登山家でもないのに、よく勉強したじゃん!

しかし一晩だけ過ちを犯してしまった真面目な人妻「八代美那子」
萌えますなあ・・じゅる・・

今度は映画でこれを見たくなった。