長くなります。

今までで一番長くなります。

わたしの、
いがぐりこの、トゲトゲ殻が剥けたはなし。



*****


わたし、アドバンスで
皆に嫌われてると思ってた。


1ヶ月振りにセミナールームの扉に入ると、

みんながワイワイ話してる。


そういうのが、すごく苦手だった。


みんなが「久しぶり~!」って
盛り上がって、ハグしてる。


それを
冷たく横目で見ながら、
席についていた。


……わたしは、そんなふうに、
他人と打ち解けられない。

ハグなんて無理だ。気持ち悪い。
恥ずかしくないの?


なんだかポツリと
置いてけぼりを喰らった気分。


4人向かい合わせの席で
どこに座ったらいいか、戸惑う。


周りを見渡して、

状況を見定めて、

最大限の気を張って、

席に着く。



座る席で1日のワークの相手が決まる。


なるべく、おしゃべりが好きそうな人の横に
座りたかった。
 
おしゃべり好きの人の横なら、
私は「うん。うん。」って聞いてるだけでいい。


わたしの会話下手がバレなくて済む。

わたしがツマラン奴だとバレなくて済む。


なるべく、安心して居られる人の横に
座りたかった。


…ああ、よかった。
隣は○○ちゃんだ……。



休み時間、話す相手がいない。


ひとり、席でポツンと孤立するのが怖くて、

意味もなくトイレ行ったり、
自販機でジュース買ったりしてた。



外に出て、みんなで歩くとき。

細い歩道。
自然と二列になる。


わたしの前を歩くペア、後ろのペア、
なんだか話が盛り上がってる。

わたしの横になった人は、かわいそう。

きっと、つまらないと思ってる。


なにか、楽しい話。はやくしないと。
嫌われる。

私から離れていってしまう。




……突き詰めると、わたし、


自分のこと、
つまらない人間だと思われるのが
怖かった。

自分の汚さと、醜さが、
バレるのが怖かった。

わたしが、ふしだらで、最低な奴だと
バレるのが怖かった。


私から人が離れていってしまうのが、
とても悲しかった。


だから、バレないように、

自分から
バリアを張っていたんだ。


人と目を合わせたら、
それがバレそうで怖かった。



*******




火曜日&水曜日と、
マスターコースアドバンスで、
京都でした。



わたし、ムケました。

めっちゃ、剥けました。

今回のアドバンスで
ゴロリとムケました。

ぐちゃぐちゃになりながら、
剥けました。


トゲトゲ殻の
いがぐりのイガ。

すんげームケました。



それは、それは、
とってもダサかった。

目も当てられないくらい、
カッコ悪いことだった。




一日目の夕方。


高級料亭でのお座敷遊び。
みんな、すごくテンション高い。



…けど、わたし。

ずっとモヤモヤしていた。


数日前から、
アドバンス専用の掲示板で
みんなが盛り上がっていたときから、

疎外感を持っていた。


この日も、
冷ややかな気もちで、
ザワザワザワザワ。

みんなを恨めしく眺めていた。


楽しくはっちゃけて
ワイワイしているみんなを、
私は、羨ましく思っていたんだ。


仲間に入りたかった。

ほんとは私だっておしゃべりしたい。

けど、言えなかった。

怖かった。

恨めしかった。

私だって、大事にされたい。


……


………


…そんなふうに、わたしが感じてること。


隣に座ったこの人に、ぜんぶ見抜かれていた。

アドバンスの初日にも
隣の席だった、さつきち。



高級なお料理で、舞妓さんもいて、
せっかくの華やかな席なのに。

こんなわたしの、
ブラックな話を聞いてくれんだ。


わたしは、さつきちに、
今までの不安なモヤモヤを、
ぜんぶ聞いてもらった。

なんて、ドロドロしていたことだろう。


いっぱい話した。

さつきちに
いっぱいいっぱい、聞いてもらった。


あっという間に、時間が過ぎた。



締めになって、
何人か前に出て喋る機会があった。


ぢんさんが、

「最後になにか喋りたい人!」って言った。

わたし、思い切って、手を挙げた。






……




わたし、


あんなに泣いたのは、初めてだった。




泣きじゃくりながら、


今までの不安を、ぶちまけた。





自分が嫌われてると思っていること。 

私は厄介者だと思われてるんじゃないか
と、いうこと。

ハグなんて気持ち悪くてできないこと。

愛なんてウソくさいと思ってること。

「どうせ愛されてるし」なんて、
胡散臭くて信じられないこと。






他にも、何言ったか覚えていないけど、

隠していた、
不安と恐怖。

ぜんぶ、吐き出した。





わんわん


わんわん




泣きじゃくりながら、

吐き出した。



もう、言うしかなくて、

雰囲気悪くなるかもしれないけど、

そんなの、もう、どうでもよかった。




わんわん


号泣した。



………




そしたら、
予想だにしないことが起こった。



長くなるので、つづく。。。