ありがたくも、au試写会で当選したお陰で一足先に鑑賞できた“ミュージアム”の感想をアップします。

ちなみに当方ブログの映画感想は120%ネタバレありのため、それを好まれない方は華麗にブラウザバックでよろしくお願いいたします!

それでは、感想いきます!



ミュージアム自体は、原作がありまして……映画と原作の内容はほぼ同じでした。



(↑原作、ちなみに全3巻)


今回、ミュージアムの監督は原作にいらん味付けをしたがり結果、キャラだけ借りてきた原作の名残なしの別物を錬成する何らかしら➕αしたがる大友監督(代表作 るろうに剣心など)の割には、ほぼ原作忠実なのに驚きましたね。あれかな?これの前に撮った『映画  秘密』の評判が芳しくなかったからかな?(秘密も漫画の原作があって、ほぼ実写不可で、実写決まった時も原作ファンに不評だったもんね。確かにアレは酷かった。※東野圭吾原作の方ではありません。念のため)


話を戻してミュージアム。
原作の相違点は私が気付いた限りでは8つ位かな?

・第1の被害者が愛犬を処分した経緯が雑。(同棲相手が犬アレルギーのため手放そうとしたが、かなり探したが貰い手が見つからずに泣く泣く処分したというのが原作。映画では同棲相手が犬アレルギーのために愛犬を処分したとだけ説明。)
・カエル男の主治医が男性から女性に変更。
・カエル男と主治医が双子の兄妹。(原作では赤の他人)
・カエル男が最後は双子の妹にとどめ刺される(多分、塩化カリウムを注入された上の心停止っぽいけど、いくら医療現場勤めでも皮膚医師っぽいのに塩化カリウムのアンプルが手に入るのか?手に入りますが、薬剤部や業者に頼むにしても、皮膚科医が塩化カリウムの発注するって珍しいから難しいかなと。ある程度の病院なら薬剤や点滴は在庫管理されている上に、1日使う薬剤や点滴は、その都度、病棟に分配されるので予備はない。あっても大した薬剤や点滴の内容ではない。)
・主人公、沢村の後輩の西野に婚約者がいる。
・沢村の妻は第2子妊娠をしていたが流産していた上に、沢村は妻の妊娠も流産も知らなかった。
・沢村は事件解決後も刑事を続けている。(原作は事件解決後は刑事を辞めて、別の職種に転職。事件によるPTSDのため定期的にカウンセリングを受けている。)
・原作ラストが浦沢直樹のMONSTER酷似(ただしヨハンがいなくならないバージョン)、映画はカエル男が殺される。





位かなと。


話の流れは、雨の日にだけ発生する猟奇殺人事件を、かつて自身も憎んだ父親と同じようにワーカーホリック過ぎて妻子に出ていかれた刑事の沢村(小栗旬)が非番で自宅にいるところから話は始まります。

人手不足のため呼ばれた沢村の目の前に繰り広げられた光景は、廃ビルの中で軟禁された女性の惨殺死体で、殺害方法は、女性を逃げられないように拘束したあとに空腹でおかしくなった数頭の犬を放ち、女性を生きながら食わせるという異常な方法。

保護された、殺害の凶器となった犬の腹からは“ドックフードの刑”と書かれた紙片が出される。

殺害の異常性もさることながら、被害者女性は所謂善良な一般市民で、誰かに恨みを買うような出来事も周辺でおきておらず、最近変わったことと言えば交際相手と同棲するために愛犬を処分したくらいで(交際相手が犬アレルギーのため飼えなくなった)特段の変化はなく捜査は難航する。

そんな中で、沢村たちを嘲笑うかのように第2の事件が発生。
今度の被害者は社会に出たことがなく、母親の脛をかじって引きこもり生活を続けているニートの青年だった。
犯人はわざわざ、青年を拉致して廃工場に連れていき、生きたままの青年の身体から約3㎏の肉片を削ぎ落として殺害した。


遺体の側には先の事件と同じく小さな紙片があり、そこには“母の痛みを知りましょうの刑”の文字があった。

沢村は事件の異常性から、強烈な恨みを持ったものの犯行と推測するが、上層部は勝手なストーリー作るなと沢村の考えを一蹴する。


第2の被害者が社会に全く接点がない引きこもりだったことから、ますます混乱していくかに見えたが、沢村の後輩である西野が第1、2の被害者の共通点を見つける。


第1、2の被害者の共通点は以前に起きた、幼い少女を誘拐後に殺害、遺体をアクセサリーなどに使うレジンで固めて被害者宅に送りつけるという異常犯罪……“幼女樹脂詰め殺人事件”の裁判員裁判の裁判員だったということだった。


それを聞いた沢村の顔色が変わる。家を出た沢村の妻子である、妻の遥(尾野真千子)こそが、“幼女樹脂詰め殺人事件”の裁判員だったからだ。 


犯人は幼女樹脂詰めの被告か被告の関係者かと思われたが……。
 

幼女樹脂詰めの被告は裁判で死刑判決を受け判決内容に絶望し拘置所で自殺していた。
また被告は天涯孤独の身で、被告のためにこんな手の込んだ復讐劇など計画だててくれるような知り合いもおらず、捜査は益々の混乱に陥るのだった。


操作本部は、慌てて裁判員と担当判事に裁判官だったメンバーの保護に乗り出すが、既に“均等の愛の刑”(遺体を縦に2分割して本宅と愛人の職場に送りつける)、“ずっと美しくの刑”(氷漬け)、針千本飲ますの刑(口のなかに画鋲や鋭利な串状のものを突っ込む)等……沢村たちを嘲笑うように次々と殺害は実行され、沢村たちの対応は後手後手に回る。


おまけに、沢村は事件に妻の遥……つまり身内が絡んだため内規で捜査からはずされることになる。(事件の加害者や被害者や関係者が身内にいる場合は捜査の公平さを保ち、混乱を防ぐために身内や関係者は外される。)


憤り焦る沢村。
しかし、妻子を救うために沢村は単独で事件の捜査に乗り出す。
後輩である西野に捜査資料を持ち出させ分かったことは2つ。


・犯行は雨の日に行われる。
・犯行現場には雨合羽の不審者が必ず目撃される。


最初は、犯行の痕跡を消すために雨の日を犯行に選らんだと思っていたが、沢村は犯人が“雨の日にしか行動出来ない理由があるのではないか?”という仮説を思い付く。


西野とファミレスで話している沢村の目の前に、突如現れるカエル男(↓)。


↑どうでも良いけど…白昼の街中で、こんな人間いたら通報されないか?(私なら2度見からの3度見するわ。)


追う沢村たち。途中、沢村は交通事故に巻き込まれ出遅れるが、西野が必死で跡を追い、ついに屋上にカエル男を追い詰めるが、逆に捕らわれた上に西野はカエル男に屋上から『おめでとう。これで2階級特進だ。西野警部補。』と言われ突き落とされてしまう。

西野は転落死し、沢村は西野に捜査資料を持ち出させた上に死に追いやり、命令無視を咎められて本庁(警視庁?)に呼び出されてしまうが、本庁への連行を振り切り、妻子の保護に乗り出すものの、カエル男の正体どころか、遥達の居場所すら見当がつかない沢村は、共通の知り合いであり介護施設に勤務している友人のカヨ(田畑智子)に、遥達の居場所を尋ねるが、尋ね方が悪くビンタされた上に激怒され


『遥は1人でずっと苦しんでた!裁判員裁判の時も流産の時も!』


と、遥の絶望的な孤独を知ることになる。時を同じくして、連続猟奇殺人事件の担当刑事達がカヨのアパートに訪問。遥の携帯の履歴から最近までカヨと連絡を取っていたため事情聴取を行おうとすが、対応したのはカヨの交際相手で『カヨは今、仕事中ですので職場に行かれたらどうですか?』と話す。


事情聴取に来た刑事とカヨの職場で鉢合わせする沢村。
刑事達から話を聞いたカヨは『遥達は家にいます!』と言う。
刑事達は『アンタの彼氏は相当食わせもんだな!警察の捜査には強力してもらわないと!』と怒鳴りながら、カヨのアパートに舞い戻ろうとするが、カヨは


『私、彼氏なんていません!』

と驚愕の表情と共に叫ぶ。

一方、カヨのアパートでは、カヨの交際相手を偽ったカエル男が遥達に睡眠薬を飲ませ拉致しようとしていた。

沢村達は、カヨのアパートに向かうが既にカエル男が遥達を車で拉致した後だった。

沢村はすれ違った車の運転席に雨合羽姿の男に気付き、刑事達が乗ってきた車をほぼ強奪する形で奪い追跡を開始する。

カエル男との壮絶なカーチェイスを演じ、ホームレスの段ボールハウスを全壊させた(ホームレスは無事)後に、沢村の乗った車は横転してしまう。さらにカエル男はトラックで沢村の乗っている車をスクラップする勢いで何度もぶつける。

何とか逃れるも、そのまま意識を失う沢村。
カエル男は遥達を連れ去ってしまう。

カエル男の手段を選ばない過激さと殺人を『僕は表現者だ。人を喜ばすアーティストだ。』と常軌を逸した言動と、遥達を拉致された焦りもあり、沢村は警察関係者との連絡を一切断ち、単独で捜査を始める。


今までのカエル男の行動を思いだし、沢村はあることに気づく。


カエル男が雨の日に犯行を行うのは、犯罪の痕跡や目撃情報を曖昧にしたいからではなく、雨の日にしか行動出来ない理由があるのではないのかという仮説に至る。


カエル男は、西野を突き落とした際に不自然な退場の仕方とマスクの下の首もとを掻いていたことを沢村は思い出す。


その時、降っていた雨が止み……雲のわずかな隙間から日の光が射していたことを……。


カエル男は日光に弱いのではないか?
それに気づいた沢村は、ネットカフェでありとあらゆる“日光”にまつわる“病気”や、それに関連する治療を専門とした病院の検索を行い、聴き込みにいく。


そこで日光過敏症を専門とする病院の医師の橘(市川実日子)を訪問、半ば脅す形でカエル男と思わしき患者の居場所を突き止める。


男の名前は霧島早苗。
重度の日光過敏症であり、そのため定期的に通院していたのだ。


霧島邸に忍び込むことに成功する沢村、そこで知ったのは沢村の自宅に監視カメラが設置されていた事実だった。その後、カエル男と鉢合わせした沢村は後頭部を殴られるなどして意識を失い、電子錠のかかる部屋に監禁されてしまう。
その部屋から出るためには、カエル男こと霧島早苗が用意したパズルを組み合わせるしかない。


苛立ちながらも、霧島が用意した遥達を模したマネキンが持つパズルの箱からパズルを取りだし、パズルを始める沢村。

部屋にはダクトが通っており、1日2回のペースでぬるいコーラと不味いハンバーガー1個(しかもカエル男の手製。挽き肉も挽き肉機から挽いて用意するこだわりぶりなのに、味が不味いって……。)が送られてくる以外は特に接触はなし。


やがてパズルは完成する。そこには沢村の子供が描いた絵が描かれており、沢村にも見覚えがあった。本来のその絵は沢村、遥、子供の3人を描いたものだが、沢村がいなかった。そしてパズルも、もうはめるピースがないにもかかわらず、歯抜けのところがあった。


沢村はパズル自体ではなく、歯抜けの部分がヒントではないかと思い直し見直すと、歯抜けの部分は英語で『EAT』を示していた。


電子錠に『EAT』を打ち込むと扉は開く。
監禁された部屋のすぐ隣は、カエル男が不味いハンバーガーを作っていた調理場であり、調理台には人毛と思わしき毛髪が混じった挽き肉や肉片があった。

嫌な予感を覚えた沢村が調理場の冷蔵庫を開けると、そこには遥達の生首が並んでトレーにおいてあった。


絶叫し、吐き出す沢村。


それを監視カメラで見て狂喜する霧島。
そこには遥達もおり、生首は霧島が作ったフェイクだった。

監視カメラから、沢村の絶叫を聞いた遥は霧島に『沢村に何をしたの!』と強い口調で責める。

霧島は、遥に沢村を監禁してハンバーガーを与えたこと。
ハンバーガーの肉を遥達の肉で作ったように見せかけたこと。
そして、一連の殺人事件は“幼女樹脂詰め殺人事件”の真犯人を誤って世間に広めた者達への復讐だと告げた。“幼女樹脂詰め殺人事件”の真犯人は霧島だったのだ。


さらに、霧島は遥に『24時間働き生活を支えてくれた亭主を見捨てて家を出た遥は有罪。』とし“お仕事見学の刑”を求刑し執行しようとする。


絶望する沢村の前に現れた霧島は、わざと挑発し沢村の殺意を煽る。


遥にカエル男の扮装をさせ、沢村に撃たせようとするが、沢村は中身が遥であると見抜き、遥を助けるが、遥は

『自分を撃たないと子供が殺される!』


と泣き叫び、沢村に自分を撃つよう懇願する。


一方、警察もようやく連続猟奇殺人事件の容疑者であるカエル男が霧島であると特定し霧島邸に向かう。


一方、霧島邸では、霧島が子供を連れて沢村達の前に現れ告げる。『遥を殺さなければ、子供を殺す。』と子供の頭部に拳銃を突きつける。

半狂乱になり自分を撃つように沢村に迫る遥。霧島に拳銃を突きつけられて泣き叫ぶ子供。そして、板挟みになり狂気にかられた沢村は霧島を撃つが、逆に霧島に重症を負わされてしまう。

意識が朦朧とする中で沢村は霧島の声を聞く




『エンディングは3つあった。1つは沢村が遥を殺し子供と生き残る。もう1つは自分(霧島)を殺して家族みんなで生き残る。最後は……。


と沢村にトドメをさそうとした時に、ようやく警察が辿り着き霧島を追い詰める。
霧島は警察の手から逃れるために、邸から出ようとするが、丁度その時、霧島を嘲笑うかのように長く続いた雨が上がり、わずかな雲の隙間から日の光が射し、霧島が苦しみ出す。すかさず警察は霧島を逮捕する。


こうして連続猟奇殺人事件は幕を閉じた。


事件から、暫くたち沢村は霧島の事件で犠牲になった後輩西野の実家に挨拶に行く。
事件後も沢村は刑事を続けており、一見立ち直った風にも見えるが、事件の記憶や事件に関連する物に接すると思い出し完全に立ち直ったとは言い難い状態だった。


それは遥も同じだったが、事件後は遥達は沢村の元に戻り一緒に暮らしていた。


そして、沢村は霧島が言った3つのうちの最後のエンディングが何だったのかと気になり、それは『家族3人が天国で一緒に暮らことではないかと思い至るのだった。その考えを振り払うように沢村は、今まで仕事を理由に蔑ろにしていた遥達と家族として向き合おうと決意する。

一方、沢村を追い詰めた霧島は意識不明の重体になっており病院に収用されていた。
そんな霧島の元に双子の妹の橘が見舞いに訪れる。意識のない霧島に橘は話しかける。

『貴方の日光過敏症は、身体的なものではなく、心因性のものなの。』


霧島の日光過敏症は身体的なものではなく、霧島の心理が産み出したものであり、数多の人間を独特の理論で殺害してきた霧島の心理は最早矯正は不可だと思い至った橘は塩化カリウムを霧島の繋がってる点滴に注射し、彼を殺害するのだった。



で、話は終わりです。1回しか観てないから、覚え違いがあるとは思いますのでご容赦を!



『ミュージアム』の前に撮った『秘密』がキャラクターだけ借りてきた別物で不評だったのと興行収入が振るわなかったことへの反省なのか、割りと原作に忠実な作りながらも、所々改編したり、所々違和感があったりと、ああやっぱり良くも悪くも大友監督作品だなって監督は何らかしらの手を加えないと気がすまないのなら、もういっそうオリジナル脚本で撮れば良いのにと思いました。


『るろうに剣心』、『秘密』、『ミュージアム』を鑑賞した上で、監督にお聞きしたい……『女性に何か恨みでもあるのですか?と。


いやね、今回の『ミュージアム』の第1の被害者の愛犬家の女性。映画では同棲相手が犬アレルギーだから処分しただけにされてましたが、原作では同棲相手が犬アレルギーだから飼えなくなり、他に貰い手がないか必死で探したが見つからずに泣く泣く処分したって説明あるんですよね。
処分したという結果だけ見たら同じかもしれませんが、過程が違えば見方は違うと思うのね。
映画版だと単に男や恋愛至上主義のバカ女が男と暮らすために犬処分したみたいにしか思えないし。
あと、後輩の西野くんに原作にはいない婚約者を宛がったこと。西野くん死ぬんだし、原作にはいない婚約者を宛がった意味が分からん。西野くんと婚約者がひたすら可哀想&沢村の身勝手さが更に浮き彫りになるだけでした。


『秘密』では、原作にはない連続婦女暴行事件の被害者が過去に中絶したことがあるという情報を知った、被害者の司法解剖に立ち会った大森南朋(スルーしてますが、今回、大森さんは沢村の父親役で出演されてます。また刑事役。故人だけど)演じる刑事に『これだから最近の若い女は!』とか罵倒させるし、絹子は単なるビッチという描写だし。


『るろうに剣心』では、剣心役の佐藤健にさえ『薫、頼むから家にいてくれ!』と言わしめるくらいに足手まといキャラに仕立てるし……。(原作もかなりの足手まといでウザキャラでしたが、それ以上って……)あと操の描き方が本当にウザイ。



以上、3作品鑑賞しての結論なので多分気のせいではないと思うのね。
何か、女性に対する描写が雑だから何かあるのかなと。



あと小栗旬とオノマチが夫婦に見えない、せいぜい姉弟だろうと。外見以前に、演技の差が浮き彫りになって夫婦って感じではないのですよ。オノマチには大変失礼ですが、出戻りの姉が甥を連れて帰って弟宅で暮らしてるみたいな。
小栗くんは顔も声も若いから、実年より若く軽快に見えるんですよね。何て言うか男版・安達祐実みたいな。


役柄も今回みたいな叩き上げで後輩もいる刑事役は厳しいかなと……似合わないというか。『踊る~』の時みたいなクールなエリート刑事ならピッタリなんですけどね。
今回は大分、体も張ってたし頑張ってましたけど。現場の刑事って感じではなかったです。


あと、本当に余計なお世話ですが……そろそろ実写化の作品の出演控えたらどうかなと。役の幅も狭まりそうだし、年齢的に厳しくないかなとも思うのです。多分、世間では彼のことを“実写化専門俳優・小栗旬”って認識がかなり強いと思うのね。



あと1番驚いたのが妻夫木聡。
実はカエル男はブッキーが演じてたんですが、ブッキーと言えば、今までは明るい近所の兄ちゃんってイメージでしたが、今回は沢村が映るPCの画面舐め回したり、映画男ばりのクネクネしながらのアクロバティックな身のこなしといい、イケメンと言われたお顔に原型とどめない特殊メイク施したり……何かもう……スッゴイ気持ち悪かったです!妻夫木さん!(最大の賛辞)

向井理もだけど、結婚してからブッキーも役の幅と演技広がりましたね。
やっぱり、守るべきもの持った方が男性は軸がしっかりして良いのかしら?お嫁さんが良い影響与えてるんだろうけど(海老蔵でさえも結婚してから大分落ち着いたもんな。俳優やアイドルの結婚って賛否両論あるけど、結婚しても仕事にプラスになれば、そう目くじら立てるもんでもない気がする。)


オノマチは安定の薄幸妻だったし。やっぱりオノマチは演技上手。


あとカヨはいくら沢村達の共通の友人でも、遥達を匿っていても、あくまでも他人なんだから、いくら沢村がワーカーホリックで家庭や妻子蔑ろにしてても、それを他人のカヨから聞くのって相当ショックだし、もし遥が沢村との関係再構築を考えていたら……。良かれと思っても、やっぱり余計なことになっちゃうんだよね。(カヨもアパートに遥達を匿ったりして迷惑は被ってるし、ある意味“関係者”なんだけど、やっぱり他人なんだよね。踏み込むべきではなかったと思う)まあ、これも原作にないオリジナルでしたが(いらんかったよ。このエピソード。)


ただ思ったのが、沢村に妊娠と流産黙っていた遥……水子供養とかどうするつもりだったんだろう(沢村のマンションにある父母の遺影がある仏壇見る限り、仏教だと思うから水子供養ありそうな気がするんだけど)


気になったのはラストで橘先生が霧島殺すシーンでしたね。
いくらフィクションとはいえ、いくら霧島が意識不明の重体とはいえ、容疑者の身内であり、薄々と霧島の狂気や犯行に気付いていた橘先生と霧島を、監視も持ち物検査もせずに2人きりで会わせるの?って。(病棟の入り口にはいましたよ警備の警察官)


しかも霧島は監視モニターすらついてない病室だし。


そのせいで、まんまと霧島の点滴に塩化カリウム流して殺害出来たわけだし。

心停止起こしてモニターのアラームがガンガン鳴る霧島のベッドに駆けつけた看護師が『何をしたの!』とか叫んでましたが……いや、その前にふたりにするなよ。普通の見舞客じゃないんだし、普通の患者じゃないんだし。(もちろん警備についた警察官も)


院内でおこったことはね、例え患者側に落ち度がかなりあったとしても転んだりすれば看護師やスタッフが事故報告書書かなならんのよ。つまり、こちら側の責任になるわけですよ。(病院無断抜け出しとか……もっての他)

つまり、このあと橘先生がやらかした件で、この勤務時間帯のこの病棟の全スタッフに責任が問われるわけです。(当たり前だけど)

院内では責任の所在確認や聞き取り調査及び査問会議と処分。

加えてマスコミなどの外部からの抗議及び信頼失墜。(命を救うべき場で命を奪わせたわけですから。)

今回はないけど、死亡した身内に訴えられる可能性もありますし、和解に持ち込んでも相当な額の和解金と弁護士費用がかかりますし。

警備していた警察官も処分は逃れませんよね。被疑者を警備のポカで死なせたとなれば検察からも猛抗議きそうですし。


上記のような多数の人間に多大なる迷惑行為をかけたのが、それが予想できる立場にある医師の橘先生だったと……。だから医者は非常識って言われるんだぞ!


何だろう、あんなんでも唯一の肉親だから気持ちは分からんでもないけど、どうせヤるなら、ヤる時期としては遅すぎたし、通院に定期的に通ってたなら、いくらでもチャンスはあったし、医者なんだから気付かせずに上手く葬る方法いくらでもあっただろうにと……(それか廃人にするとか)市川実日子さんは好きですけど……橘先生はタチ悪いわ。自分はもう破滅したからどうでも良かったのか?



あと、橘先生が塩化カリウム注入した霧島に繋がっていた点滴……輸液ポンプがついていた気がしたのですが……。

しかも、かなり緻密に体に送り込むタイプのやつが(例、24時間で24mlの薬液を送り込むような感じ※薬剤の効き目が強すぎるから少量ずつ投薬する)


あのタイプって横から注入出来るタイプの点滴の管だったけ?注入出来なかったような気がしますが……。随分使ってないからな私も。今度調べよ。




映画全体の印象としては、意外なことに、こんな血みどろの過激な映画の割には年齢指定はありません。ありませんが、痛いのとグロ苦手な人は控えた方が良いかも。(私も割りと平気ですが、観終わった1時間くらいは『肉いいわ暫く。』とか思いました※けど翌日にはナゲットをケチャップどっちゃり付けて食べてましたが)


どこかのブログさんでもありましたが、日本版『セブン』(モーガン・フリーマン、ブラピ出演)って感じですが、救いのなさと犯人のイッちゃってる感じは本家に軍配が上がりますが似てると言えば似てるかなと。


俳優の皆さん頑張ってらっしゃいましたが、あえてMVPを差上げるなら『こんな血みどろの過激な映画に出て、将来どんな大人になるんだろう?』と私に一抹の不安を与えてくれ、果敢に視覚的、心理的に過酷な現場で演技していたと思われる沢村夫婦の子供を演じていた子役ちゃんに差し上げたいと思います。(親御さんは仕事選んであげてください) 


あと、最近(去年)色々あった田畑智子に『私、彼氏なんていません!』(原作にある台詞ですが)と叫ばせた大友監督……アンタやっぱり鬼やorz


田畑智子に幸あれ!当ブログは田畑智子の幸せを全面的に応援します!



あと、ONE OK ROCKの主題歌良かった。