こんにちは。

和裁&洋裁工房『IF WORLD』です。

しばらく更新をさぼっておりましたが毎日チクチク縫っております(*^^*)

さて、私は縫い物・・・というくくりでブログやTwitterの記事を書いておりますが、縫い物ってけっこういろいろあるなあと思う今日この頃です。

洋裁も和裁も、興味のあることにはとりあえずチャレンジしてみる性分なので、何でも広く浅くこなすのですが最近のマイブームは『刺繍』です🎵

ちょっと前からビーズ刺繍やスパンコール刺繍を作品に取り入れはじめ・・・。

そのお陰で仕上がりが遅いのです😅😅😅





先日Twitterで紹介したこちらもようやく完成。



サイズはいつものお稽古バッグより一回り小さめの横46cm、縦36cm、マチが16cm。裏なし、内ポケット1ヶ所付きでお稽古バッグとしても観劇用のバッグとしても使っていただけるかなあと思います。

生地は洗いキルトと言って製品化の段階で一度水洗いをされているもの。触ってみると糊の張りがなくさらっとしていて、キルト線にあわせて大きく波打っているのが特徴です。

洗いキルトは海外では手触りの良さからシーツやクッションなどのインテリア製品に多く使われたり、ガウンなどの衣料品にも使われています。

原料は綿ですが一度水洗いをすることで毛羽立ちにくく毛玉が出来にくいという利点もあります。

またサテンとは違い光沢がないため夏らしい爽やかさ、軽やかさを感じられます。


今回はベースにコットンレースをあしらい、さらにサテンやオーガンジー、ケミカルレース、スパンコール、ビーズなどで仕上げてみました。

なんとなくノスタルジックな雰囲気💕


実はこの生地を選んだのもこのデザインを考えたのもチームシャインの今作『海を渡る月影』の影響なのです😊😊😊


オープニングでそらさんが『時は1902年』と独白をされますね。

1902年頃を服飾史で見ると、時はビクトリアンスタイルの終わり。(ビクトリア女王の在位は1901年までですがファッションに新たな流行が生まれるのには少々タイムラグがあります。)

ビクトリアンスタイルとはイギリスのビクトリア女王時代に英国で流行した建築様式やファッションの総称ですが、ファッションに注目するとフリルやレースで飾られた衿元や袖、パニエによってふわりと広がるロングスカート、生地には花柄が染められ、細かい刺繍が施されキラキラの人工石が留めつけられたとても手の込んだスタイルのことを差します。

このようなスタイルが広まった理由の1つは産業革命。

すべてが手作業だった産業革命以前、手の込んだ刺繍や鮮やかな染色の生地はとてもとても高価なもの。それらは上流階級のごく一部に許される贅沢でしたが、産業革命は手作業の服作りを機械化し、材料から縫製に至るまで安価に、大量に仕上げる事ができるようになりました。

生地がたっぷり使えることでスカートの膨らみは大きくなり、レースや人工石は安くなったため飾りとして多用できるように、染色も植物染料から安定した人工染料に変わったことで色は鮮明に、印刷技術の向上で柄も多彩にと華やかさを増していったのです。

ベースの服を機械で仕立てることで装飾という手作業に時間をかけれるようになったという側面もあります。

またヨーロッパの植民地政策によって貿易が広く盛んになったことで英国から始まったビクトリアンスタイルはヨーロッパ全土に流行し、それは極東ロシア帝国も例外ではなかったと思われます。



作中のドレスに注目すると、ほとんどの貴婦人たちドレスの袖はぴったりとした袖の肘から下が広がったビクトリアンスタイルらしいパゴダスリーブですし、短い袖のときには肘までを被う長い手袋をはめているのが特徴的です。

他にもスカートの下のフリルたっぷりのパニエ、
アリアズナの夜会服のブルーローズのプリントや、マリアの最初のドレスと最後のドレスがどちらもデザインは違えどレースがふんだんに使われてのもよく時代考察がされているなあと感じるのです。

と、長々と書き連ねましたがこんな風にちょっと違う視点から物語を見るのも面白いのではないでしょうか?


さて、話が脱線してしまいましたがそういうわけで今回の新作は『なんとなくビクトリアンスタイル風』と呼んでおります(^_^;)

本物のビクトリアンスタイルには遠く及びませんがクラシカルで華やかな雰囲気をたのしんでいただけたらと思います。



そして最後までお付き合いくださいました皆様にお待ちかね(?)の7月のプレゼント企画。

今回の紹介しました上記のバッグをプレゼントさせていただきます🎵

応募方法はこれまで通りこちらのブログの読者登録&いいねをしてくださるか、Twitterの該当記事をリツイートでお願いいたします。

締め切りは7月31日の23時59分とさせていただきます。

たくさんのご応募お待ちしております😉😉😉

そしてそして!



この『なんとなくビクトリアンスタイル風』バッグに使用しました洗いキルトを数点取り揃えております。どの生地も一点限りですので気になる生地がございましたらどうぞお問い合わせくださいませ。



作品はすべてオリジナルで、可愛く、使いやすく、丈夫に!をモットーに制作させていただきます。お値段も出来るだけお手頃価格でご案内いたしますのでお気軽にお問い合わせください。