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Summer Wave #7 さくら 2

$こくらおすの小説


「翔(しょう)くん大きくなった?」

「あー翔くんかい?大きくなったよ。もう中学生」と婆ちゃんは言い、おもむろに携帯を取り出して写真を見せようとしてくれた。今時携帯を持っている位では驚かなくなった。

「えっ?iphone!?」

「春喜がくれてね。あんまり使い方ちゅうのは分からないけど、写真と電話は出来るから大丈夫よ」

「春喜ってそういう最新の奴には五月蝿いんだよね。婆ちゃん携帯持つって言ったらはりきっちゃって、そんな使わない機能いっぱいあるやつ買っちゃって」従伯母は呆れる様な顔をした。

「いいの、いいの。嬉しいから」婆ちゃんは本当に嬉しそうにしている。

「へーそうなの?それにしても、うわー大きくなったね」とハンドルに気を使いながらみる。田舎だから普段より気が緩み、携帯をみた。

「でしょ。毎月写真送ってくれてね。たくさんあるんだよ」

「亮と聡も大きくなったね。久しぶりにみたから、びっくりしちゃった」と従伯母は言う。

「うん、食費がかかって大変。やんちゃだからすぐ服も泥だらけにしちゃうし。」

「だよねー、将亮と春喜も酷かったもん」と頷いている。

「確かにあの二人すごそうだね」昔遊んだ時、学校の船の上で飛び跳ねたり、飛び降りたり、とにかく腕白、というのがぴったりな位暴れていた事を思い出した。私が小さかった、ということも影響しているのだろう。

「あんたも酷かった」と婆ちゃんは従伯母に言う。従伯母からしたら母だから、当然かと思ってしまう。一瞬自分の事かと思った。

「うそ?」

「ほんと。あんた花が好きだったから、そこら辺走りまわって、浜昼顔やらすみれやら向日葵やらなんでも取りに行っちゃって、服がドロドロだったんだから」

「あーそういえばそうだったかも。」と叔母は笑っている。

「やっぱ子は親に似るものなんだね」と言う。

「あんたも結構やんちゃしてたのよ。うさぎとっつかまえたり、リスとったり」と叔母は矛先を私に向ける。

「まさか?・・・子は親に似るもんだね」と自嘲気味に笑う。確かにそんな記憶が微かにあるが、曖昧模糊としたもので、夢のような現実のようないまいちよくわからないものだった。

「そういえばチビ元気で良かったよ」

「ちゃんと世話してるもの。なんの病気もないよ、今のところ。うーんでもちょっと最近は寝てばっかかも。ちょっとは老化してるね。よしんば心配は要らんけどね。」

「婆ちゃんに任せたら何も心配することないよ」と従伯母は言う。

「そうだね」婆ちゃんは几帳面で、家庭菜園も凄いし、琴や裁縫なんでも上手で尊敬している。中でも琴は先生をやってるほどの腕前だ。

チビの事を考えると昔の記憶が微かに蘇って来た。




 

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