短編小説 Wonderful One Wonder 4
事務所に戻って、マスクと軍手作業着に着替えた。
袋とか金槌も必要かな?と考えたが、何も死体を回収するんでもないし、ゾンビが出てくる訳でもないしな、と思い止めた。取りあえず作業着とマスクと軍手は用意した。取りあえず。
いつも何か準備をしておかないと不安でどうしようもないから。
「お前そんな格好でどこ行くんだよ?」と先輩は訝る様に見てくる。
「現場ですよ」と誤魔化そうとするが、嘘をつくのが苦手な自分が焦燥し、その怯懦が情けなくなった。
「今からか?何かあったのか?」
「いや、良く分からないんですが、至急来てくれって言われて・・。」
「なんだそれ?明日までに図面出来るのか?」穿つ様な目が怖い。
「はいなんとか大丈夫です。」じれったいと思う。
「そうかなら良いんだ。お前は信用できるからな」と言い、ディスプレイの方を見る。その言葉に胸が痛んだ。
外に出ると夕方になっていた。
深呼吸をし、歩く。
いつものこの道が何故か新鮮に見えた。
目が冴えているのか、いろんな物が鮮明に飛び込んでくる。
いつもならどうでも良いと思えるその風景は、何もかもが想像力を触発する。
あの冴えない床屋の看板も良く見ればシンメトリーを取り入れ、トリコロールカラーまであり、なんともどこかデュオニョソスな感もあり、アートと言った感じだし、あの廃頽しきったビルに巻きつく蔦も古城を思わせる。
そんな気分だ。
ただ何故か人の目線が気になった。作業着が珍しいのか?マスクはしてないし・・?
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袋とか金槌も必要かな?と考えたが、何も死体を回収するんでもないし、ゾンビが出てくる訳でもないしな、と思い止めた。取りあえず作業着とマスクと軍手は用意した。取りあえず。
いつも何か準備をしておかないと不安でどうしようもないから。
「お前そんな格好でどこ行くんだよ?」と先輩は訝る様に見てくる。
「現場ですよ」と誤魔化そうとするが、嘘をつくのが苦手な自分が焦燥し、その怯懦が情けなくなった。
「今からか?何かあったのか?」
「いや、良く分からないんですが、至急来てくれって言われて・・。」
「なんだそれ?明日までに図面出来るのか?」穿つ様な目が怖い。
「はいなんとか大丈夫です。」じれったいと思う。
「そうかなら良いんだ。お前は信用できるからな」と言い、ディスプレイの方を見る。その言葉に胸が痛んだ。
外に出ると夕方になっていた。
深呼吸をし、歩く。
いつものこの道が何故か新鮮に見えた。
目が冴えているのか、いろんな物が鮮明に飛び込んでくる。
いつもならどうでも良いと思えるその風景は、何もかもが想像力を触発する。
あの冴えない床屋の看板も良く見ればシンメトリーを取り入れ、トリコロールカラーまであり、なんともどこかデュオニョソスな感もあり、アートと言った感じだし、あの廃頽しきったビルに巻きつく蔦も古城を思わせる。
そんな気分だ。
ただ何故か人の目線が気になった。作業着が珍しいのか?マスクはしてないし・・?
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