お祭りした糸
強い引きを感じた。
竿がくっと引っ張られ、手に力を入れる。
慌てず慎重に巻く。
となりの人もきたらしく、巻いている。
暫く巻くとあっとし、隣の人を見る。
向こうの人も気付き、目が合う。
「あっ」
「あっ」
竿をあげる。
「お祭りしてるね」
「ですね」
「これ、取れなさそうだね」
「ですね」糸は酷く絡まっていて、どうしようもなさそうに見える。
「切っちゃいますか?」
「切りますか」という事になり、糸を切った。
今度は絡まらない様に、相手と離れた方向に投げる。
しばらくすると、竿がしなった。
慎重にばらさない様に、巻く。
近くまで、巻き上げるとまた糸が可笑しい方へ行っているのが分かり、隣の人をみる。
隣の人は途中で気付いたらしく、腰に手をやっていた。
何も言わず竿をあげ、糸を切る。
「すみません」
「良いんだよ」
と何故か自分が悪いかの様になっている。
まぁいいかと思った。
次に投げる時はさっきより遠くに投げた。
隣の人は何故か自分の近くに投げて来ているのに気付いた。
潮の流れも、風も向こうからこっちに来ている。
「お前さ、邪魔なんだよ。消えろよ」
糸は解けないで、切れた。
どっちが?

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竿がくっと引っ張られ、手に力を入れる。
慌てず慎重に巻く。
となりの人もきたらしく、巻いている。
暫く巻くとあっとし、隣の人を見る。
向こうの人も気付き、目が合う。
「あっ」
「あっ」
竿をあげる。
「お祭りしてるね」
「ですね」
「これ、取れなさそうだね」
「ですね」糸は酷く絡まっていて、どうしようもなさそうに見える。
「切っちゃいますか?」
「切りますか」という事になり、糸を切った。
今度は絡まらない様に、相手と離れた方向に投げる。
しばらくすると、竿がしなった。
慎重にばらさない様に、巻く。
近くまで、巻き上げるとまた糸が可笑しい方へ行っているのが分かり、隣の人をみる。
隣の人は途中で気付いたらしく、腰に手をやっていた。
何も言わず竿をあげ、糸を切る。
「すみません」
「良いんだよ」
と何故か自分が悪いかの様になっている。
まぁいいかと思った。
次に投げる時はさっきより遠くに投げた。
隣の人は何故か自分の近くに投げて来ているのに気付いた。
潮の流れも、風も向こうからこっちに来ている。
「お前さ、邪魔なんだよ。消えろよ」
糸は解けないで、切れた。
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