皆様こんにちは!
日本では、「卵子提供を受けると早産が多い」という噂があるようですね。
日本では卵子提供プログラムを学会が全面的に認可しておりませんので、もちろん、国内での正式な統計はないわけで、目立って問題があったケースだけが取り上げられ、そのような噂になっているのかもしれません。
患者様のパワーが強い米国で、もし、卵子提供を受けると、早産になる可能性が高いのであれば、きっと卵子提供プログラムは、これまで35年以上も、継続となっていないことでしょう。
体外受精という技術が世界で初めて行われてから今年で45年、米国で初めて実施されてから43年、ということを考えると、体外受精治療実施の歴史の中で、実施縁ん数35年、というのは、かなり早くから卵子提供プログラムが行われていた、ということになります。
早産が多い、という噂になった原因は、ひと昔前まで、患者様がご希望されると、多胎妊娠のリスクがあっても受精卵2個を移植することをスタンダートにしていたクリニックがまだあって、そのため、多くのケースが「双子」(双胎妊娠/多胎妊娠)になってしまった、ということが起こっていました。
単胎妊娠(ひとりの赤ちゃんの妊娠)だと満期残が40週であるところ、双胎妊娠になると、4週早まって、36週頃の出産が多くなります。
つまり、双子の妊娠の確率が高くなると、それが原因で早産が多くなってしまうのですね。
ですから、もともと成功率の高い弊社IFCの卵子提供プログラムでは、
母体と胎児の安全のため、「染色体正常胚を一回一個の移植」を強く担当医が勧め、早産のリスクをできるだけ下げています。
双子さんの妊娠になると、単純に早産になるだけではなく、米国の統計によると、赤ちゃんが脳性マヒになる確率も、一人の赤ちゃんの妊娠のときに比べて4倍にも上るのだそうです。
特に高齢出産では、一回一回の妊娠を大切にするため、単胎妊娠が一番望ましいのです。
ですから、着床前診断で、染色体正常な受精卵を選んで一回につき1個移植すること、それがとても大切なことなんですね。
それでは、今日はこの辺で。
Talk to you next time!
(写真はイメージです)