日曜日の朝、近くの貸しロッジで暮らす友人から電話がなります。
「雨だよねえ、どうする?」
「BBQは無理じゃないすか?」と僕。
「でも、きのう肉仕入れたんだよねえ、約束してたから。」
「じゃあ、やろうよ、軒先なら少し濡れるくらいかなあ。」
ということで、早速炭火をおこし、彼の到着を待ちます。
持ってきてくれたのは、地鶏の骨付きもも肉を8本も。
「宮崎の地鶏焼きやな。」
ふたりで朝からビール飲みながら、もも肉をむさぼり喰います。
「うまいなあ。」
「あ、キツネ?走ってる。」
「ああ、あれ、うちのコーギ。」
彼は、白い大きな秋田犬を飼っています。いままで秋田犬を同時に7匹も飼っていたときもあったとか。同じ犬好きだし、それも狼に近い犬種が好きということで話しもあうから、酔いも手伝って、ふたりで空想の世界に迷い込みます。
「昔はこの山にもたくさん狼いたんだよ、いまでも猪鹿狼寺って近くにあるよね。」
「狼は鹿を獲るからなあ、人がいなければ、ここの支配者だよ。」
「そうそう、狼より強い生き物はここにはいない。」
「満月の夜とか、ここの高原で狼の遠吠えが聞こえたんだろうなあ。きっと、阿蘇まで聞こえたと思うよ。人は恐くて、洞窟で火を焚いてじっと夜明けを待っていただろうね。」
「狼は臆病だから、人を襲うことはないのにね。とても家族と群れを大切にするんだよ、群れのアルファはボスとかリーダーじゃないんだよな、ただ獲物を見つけて仕留める能力が一番高い狼で、命令したり、服従させることないんだよ、自然とみんながついていく、だって、ついていけばご馳走にありつけるからね。」
「ぜんぜん人の社会と違うね、能力も人格もないのに肩書ついて威張ってるやつばっか、稼いでるのは若いやつらなのに、ね。」
ああ、狼の群れに会いたいなあ、、、

