2007年 米  スティーブン・キング原作  フランク・ダラボン監督




それでは次週をご期待ください、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ…



はっきり言って、この手の映画は嫌いだ。


観ていてイライラする。


じゃあ、何故観たのかと言うと…


嫌いだからと観ないでいては、正当評価できないからだ。


観てないのに、あーだこーだと文句を言うのは失礼だと思ったのだ。




しかし、やはり…である。


まず、モンスターの造形が使い古された感がある。


シャッターの前で捕まるのは、タコの足のような


触覚?のついたモンスターで、引きずりさらわれてしまうのは定番だ。


クモのような化け物が糸で人間を絡めて、卵を生みつけたり、


イナゴのような化け物が空を飛んできて、窓ガラスを割って飛び込んだり


見た事があるようなシーンばかりだ。




しかも、人間達のあまりの馬鹿さ加減に腹がたち通しである。


せっかくスーパーの中という、物資が豊富なところで避難しているのに


それを生かそうとしない。


夜、化け物が襲ってくるだろうと分かっていながら


女、子供を奥のトイレや更衣室に匿おうとしないなど


もっと計画を立てろよ、『ホームアローン』のケビン坊やのほうが


よっぽど賢いぞ。




『最後の審判』を狂信的に信じる女マーシャ・ゲイ・ハーデンはさすがだ。


店の外のモンスターと、店の中の狂った集団と


恐怖で安息できない状況を作り、


主人公達を否応なく外へと導いていく。


ちょっと残念だったのは、モンスターを信じない主人公の隣人の男が


制止を振り切って外へ出て行った後、どうなったかが描かれていないことだ。




ハッピーエンドで終わらないことが衝撃のラストなのか?


ハリウッドも悲劇的なラストの映画が増えたような気がする。


9・11以降、アフガン、イラクとの戦争などを経て


正義=幸せではないことが影響しているのか?




何にしても、主人公達のあきらめの早さには共感できない。


もう少し気概のある男だったら?


違う映画になっていたかな?




それと、霧の中に何かがいるけど


何だか分からないっての、もうちょっと引っ張って欲しかったかな。