4458発目.氷柱の美女 | 僕、家元(時々チキンハート)です。

僕、家元(時々チキンハート)です。

このブログは40男・家元の、100%自己満足垂れ流しでお送りしています。

僕、家元(時々チキンハート)です。



*休養で訪れた箱根湖畔、釣りをしていた明智小五郎はそこで1人の女性と出会う。その女性・柳倭文子の後ろ姿に「この世のものではない魔性のような美しさ」を感じ胸がときめく明智。そして彼女の別荘では2人の男、三谷と岡田による倭文子を賭けた「毒杯決闘」が始まった。酒が注がれた2つのグラス、その一方には毒が入っておりそれを飲んだ者は死に、飲まなかった者は倭文子を奪うというものだった。先に飲んだ三谷のグラスには毒が入っておらず、必然的に岡田が毒入りの酒を飲むことに。しかしそれを飲まず逃げようとしたところ、「あなたは卑怯だ」と三谷に非難された岡田は三谷と揉み合いになり、顔に毒入りの酒を浴びてしまう。変わり果てた姿を倭文子に見られてしまった岡田は姿を消し、三谷と倭文子は結ばれる。だが、岡田と思われる男の死体が発見されたのを皮切りに、倭文子は息子の茂を誘拐されたり謎の怪人に襲われたりと、恐ろしい事件に巻き込まれていく。警視庁の恒川警部補から捜査協力を依頼された明智の活躍は?



「西村京太郎トラベルミステリー」、「混浴露天風呂連続殺人」、「家政婦は見た」など数多くの人気シリーズを擁するテレビ朝日の長寿番組「土曜ワイド劇場」。


その中で他のどのシリーズにも引けを取らないほど人気があったのが、名探偵・明智小五郎が活躍する「江戸川乱歩の美女シリーズ」。


その記念すべき第1作が放送されたのが昭和52年の8月20日、「江戸川乱歩の吸血鬼より 氷柱の美女」でした。


この「美女シリーズ」で「探偵の中の名探偵」・明智小五郎を演じたのが天知茂さん。


彼は「黒真珠の美女 江戸川乱歩の心理試験」まで25作品にわたって明智小五郎を演じ、明智小五郎=天知茂というイメージを植え付けました。


まさに彼にとってははまり役、当たり役と言っても過言ではないでしょうね。


そしてこのシリーズに花を添えるのが、タイトルにもなっている「美女」と呼ばれるヒロインで、第1号となる未亡人・柳倭文子役は三ツ矢歌子さんでした。


天知さんとは「地獄」(中川信夫監督)という作品でも、運命の恋人同士を演じられたそうです。


その倭文子を巡って対決する2人の男、松橋登さん演じる三谷と菅貫太郎さん演じる岡田。


松橋さんはその後、「大時計の美女 江戸川乱歩の幽霊塔」でもお宝に目がくらんだ男の役で登場いたします。


そのキャラはシリーズの常連である高橋昌也さんや、岡田英次さんにも負けず劣らず濃厚で、僕は勝手に「美女シリーズの怪優3本柱」と読んどりますです、はい。



ドラマの内容はあまりに書きすぎるとネタバレになるので、少し控えめにしたつもりなのですが(あまりに過ぎると○○○の映画解説みたいになってしまいそうで)、乱歩の世界観によるものなのか陰惨で暗いものになっています。


特に怪人のおどろおどろしい顔(マスク)は「犬神家の一族」の助清同様に強烈だし、エンディングでの犯人の末路もインパクト大で、おそらくリアルタイムで見ていたら当時5歳の僕はきっと泣いてしまうところでしょう。


ただ怪人の顔をよく見ると、「ああ、あの人ね」と何となく分かってしまうところがちょっとつらい・・・もうちょっと捻りを加えた方がある意味良かったかもしれない。


ところでこの手のドラマの(密かな?)お楽しみと言えば、「美女」をはじめとする女優陣のヌードシーン。


「氷柱の美女」でも気を失った倭文子が怪人によって着物を脱がされる、という「やった~!」なシーンがありますが、興ざめ覚悟で言わせてもらうとあれはいわゆる「挿げ替え」ってやつです。


このシリーズで主役級の女優さんのヌードが拝めるのは、「天国と地獄の美女」の叶和貴子さんと「天使と悪魔の美女」の高田美和さんくらいのもので、あとはにっかつロマンポルノの女優さんの独壇場となっております。


そしてホームズにはレストレード警部、金田一耕助には等々力警部のように、明智小五郎には波越警部がいますが、登場は2作目の「浴室の美女」からになります。


さらに小林少年はこの回だけ、大和田獏さんが演じてらっしゃいます。